読みたくない病 | 辻明佳のナイフとフォーク

辻明佳のナイフとフォーク

旅、お料理、ときどき女優。

主宰・森山が毎回「終章書きたくない病」にかかるという。


私はものを書かないけれど、
読書のときは、その本を好きになればなるほど
「終章読みたくない病」にかかる。


長い本で、
登場人物に感情移入しちゃうとそれがひどくなる。


壬生義士伝とか
ブラバンとか

終盤だけ放置したまま数年、いまだに読んでない。


黒い兄弟も

6センチくらいある分厚い本だったけど
仲間たちと別れるのが辛くて
ラスト5ミリ残していったん図書館に返したっけ。



最近では
怒涛の勢いで見進めていた寅さんシリーズや
剣客商売シリーズに同じことが言えますな。


特に寅さんは渥美さんたちがぐんぐんお年を重ねていくさまがリアルでたまにつらい💦

だから、作品が好きすぎて二次創作しちゃう気持ち、わかるわかる。


ほんとはこんなこともあったんじゃないかとか
そのあとどうなったんだろうとか
あの世界をまだまだ終わらせたくないんだよね。
いつまでもみんな元気で、to be continudeでいてほしい。


一方、いわゆる「文豪」系の名作ではあんまりその病かからない気がする。
ぐいーっとひっぱられて一気に読む場合がほとんど。


それが文豪の力なのかねえ。
それとも、あんまり人物に没入させない冷めた? 醒めた? 視点が彼らにはあるのかな。


壬生義士伝、読みたいなあ。