耳鼻科に来ている。

治療、ではなくメンテナンス。

待合いにはたくさんの患者さんが…

この時期いつもなら空いてるけどなんだろう?


その隅に飾られてる胡蝶蘭が素晴らしい。





胡蝶蘭なの?

花びらは私の手のひらほどある。





なんという美しさ



私の母は花好きで

私は大して興味はなく

家に花を好んで飾ったり、写真を撮るようになったのは断捨離に出会ってから…



物心ついた頃からの

幼き記憶の中に見る母の姿は

良いそれではなく


良かった想い出もあるだろうに

それよりも簡単に出てくるのは

そうではないことで



良く言えば厳しかった母

言い方を変えればこわかった母



しつけだったのか教育だったのか


今ではその時母の置かれた環境も

状況も理解できていて

分かっているつもりだけれど


幼き私にはいささか

理解も受容も

それはなかなかではなかったかと思ったりもする


どうやってあの時、私は乗り越えたのか?

どうやってその時をやり過ごしたのか?


どうしても思い出せないが…



よく頑張ったね、と思う



母をたずねて三千里というお話があるが、母とは近くて遠い存在なのかもしれないとふと思ったり


今はもう母を責めることもしないし、恨んでもいないが


あの小さく多感だった私を

ただ黙って泣くばかりの幼い私を

もう一度ぎゅっと抱きしめてあげようと思う


過去の私ではあるけれど

今もまだ癒えてない治ってない傷があることも事実


綺麗ごとにする必要もなく

誰を責めるでもない


私は私で癒やされる

そして誰からも癒やされている


母を想う日が増えて

また自らを思う日も増える



そして



今の自分がどれほど恵まれているかをもう一度思う日々でもある。