こんなことを繰り返していたある日

 

私が大好きだったアーティストが亡くなった

 

 

旦那の不倫に悩んでいるときも嫌なことを忘れさせてくれる存在だった

 

 

いつも支えになってくれた歌声

 

彼の作る曲に癒されてきた

 

 

そんな彼の歌声をもう聞けない

歌う姿を見られない

 

心の支えがなくなってしまった

 

身内が亡くなるのとは全く違った悲しみがあった

 

 

彼がこの世から居なくなったショックで

 

私を癒してくれていた動画は見られなくなった

 

彼の曲も聞けなくなった

 

 

心の支えを失った喪失感で旦那とMのことは一時的にどうでも良くなった

 

 

そして、その翌月には

 

幼馴染だった親友が自ら命を絶った

 

単身赴任で不在の父親

兄ばかりを可愛がって育てた母親

寂しい思いをした幼少期

社会人になってからの挫折

婚約解消

 

様々な問題を抱えて長く鬱に苦しんで入退院を繰り返した末のことだった

 

 

私と会っている時の彼女はいつも穏やかだったから

きっと良くなると思っていた


私にできることはなかったのか

 

自分のことに精一杯で昔のようには気に掛けてあげることができなかった

 

離れた場所に住んでいた彼女と予定が合わず

2年近く会えずに連絡を取り合うことしかしなかった後悔...

 

 

地元に住み続ける私には彼女との思い出が多過ぎて

何を見ても涙が溢れた

 

 

旦那の不倫で傷ついていた私の心の痛みは

 

立て続けに起こったこの悲しい出来事にすり替えられた

 

 

暫くは子どもたちの前だからと無理して笑うことさえできなかった

 

表情がなくなり言葉数も極端に減り声も張れなくなって落ち込んでいく私を見ていた旦那は声も掛けられないようだった

 

腫れ物に触るように扱われた

 

 

私は旦那を責める気力がなくなって病みLINEを送ることもなくなり、お酒に逃げるのもやめた

 

心に蓋をした

 

 

今は目の前にいて家庭に目を向けてくれるようになった旦那と

 

ただ平穏に暮らすことを選んだ