あらすじ
おおらかな夫、お気に入りのマンション、やりがいのある仕事。子ども嫌いだった千花子はこのまま二人で仲睦まじく年をとろうと旦那の一斗と話していた。しかし、雑誌編集者である千花子は、予定外の妊娠を機に、正面から人生の見直しを迫られる。戸惑いながらも出産を決意した千花子だったがそこには色々な問題があって…。
おおらかな夫、お気に入りのマンション、やりがいのある仕事。子ども嫌いだった千花子はこのまま二人で仲睦まじく年をとろうと旦那の一斗と話していた。しかし、雑誌編集者である千花子は、予定外の妊娠を機に、正面から人生の見直しを迫られる。戸惑いながらも出産を決意した千花子だったがそこには色々な問題があって…。
ひと言
こういう小説を書かせたら……やっぱり石田衣良でしょ。いつもながらどうして男なのにこんな作品が書けるのと 感心してしまいます。こういう作品を書ける男だから、女性に大人気なんでしょうね。
こういう小説を書かせたら……やっぱり石田衣良でしょ。いつもながらどうして男なのにこんな作品が書けるのと 感心してしまいます。こういう作品を書ける男だから、女性に大人気なんでしょうね。
最近見た再春館製薬「ドモホルンリンクル」のTVコマーシャルに
女性が幸せに働けない会社が、女性を幸せにできるはずがない。
というコピーがありました。ほんとうにその通りだと思います。
がんばれ!すべての女性たち
がんばれ!すべての女性たち
「設備とか、お庭とか、LOHASとかより、動物っぽいところが気にいったんだ。わたし、妊娠がわかってからもう何週間にもなるけど、初めて自分が赤ちゃんを産むんだって実感できたの。たくさんの女の先輩だちと同じように、わたしも産むんだ。あれこれ悩むより、自分のなかにある動物を信じてみよう。この身体なら、きっとやってくれる。わたしがわからないことも、身体がきっとわかってるって。初めてそう思えたよ」一斗が夕暮れの住宅街で、しっかりと手をにぎってくれた。それだけで幸せでいっぱいになる。(22)
コラムを書きすすめていくうちに、弓佳だけではなく、流産を経験したたくさんの女性のために書いている気もちになった。こんな自分でもきっとなにかを伝えることができるはずだ。悲しみの底にいて声をあげることもできず、ひとりぼっちで母親学級から去っていったあの人たちになにかメッセージを手わたせるはずだ。千花子の思いはしだいに祈りに似てきた。空に帰った無数のちいさな命を鎮め、わが子の顔を見ることもなく母であることを奪われた多くの女性の心の平安を祈る。干花子は生まれて初めて言葉の力に目覚めた。(37)
臨月が近づけばショッピングもむずかしくなるし、出産後は赤ちゃんにつききりになるだろう。夏のあいだに育児の必需品をそろえておかなければならない。出産祝いは普通、赤ちゃんが誕生してからもらうものだけれど、その方法は間違っているのではないか。子花子はつぎのコラムで、そう書こうと決心した。出産の三ヵ月まえに、友人や家族から出産祝いが集まったら、どれほど楽になることだろう。(51)