欠点こそ取ってこなかった息子ですが。
数Aは、補充授業でお呼びがかかった。
そこには、各科から声のかかったいろんな意味での精鋭たちが揃い、黙々と授業を受けた。
最終日、テストを行い、そこで合格点を取った生徒から抜けられる。合格点がとれなかったら、翌日も補充授業の後、テスト。
さて。
このテスト。答え合わせは、周囲の学生同士で答案を交換して〇をつける。
先生がいないうちに、生徒たちは友人同士目配せをし、「ここ、直して〇つけといた」「お前、早ぅ、ここ直せ。〇つけたるから」とコソコソやっている。
「このシステムでは友人がいない、俺は不利!!」(息子)と叫ぶとおり。
回を追うごとに、独立色が強く、そして解けない(←ここ重要)生徒が残されていく。
昨日、息子は立ち上がった。
「今こそ、水泳部、野球部、剣道部の垣根を越えて助け合おう!!」
この号令に、皆はうなずきあい、一致団結の元、合格を為した。
お互い硬い握手を交わして解散したものの。
誰も、名前を覚えていない、という。