今回は「気になる路線、気になる列車、乗ってみた!」のコーナーをお届けします。
このコーナーでは日本各地 (主に関東甲信越以西)を運行されている在来線の列車を中心に的を絞り、ちょっと珍しい列車を見つけては乗ってみたり、ローカル線などに乗車してその魅力を探ってみようと思います。可能であれば珍しい列車が設定された目的などにも触れていきたいと考えております。
ややマニアックな視点となってしまうのが大変恐縮ですが、観光利用などにも視点を置いて、旅行などにも使えそうな場面も紹介できればと考えております。
なお、このコーナーは日本の在来線を中心にお届けし、海外の鉄道に関してはその国ごとのテーマを設けてありますのでそちらで紹介していきますのでご了承ください。また、お得に利用できる切符等を重視して紹介する際は従来の「激安特急術」のコーナーでの紹介となりますのであわせてご了承ください。
今回は四国を走る普通列車のうち、長時間の乗車でも安心なトイレ付車両を使った普通列車を紹介します。
今回紹介するのはJR四国、予讃線で運行されている6000系車両の伊予西条行きです。
四国内を運行する普通列車のうち、予讃線は多くの列車でトイレの設備がなく、長時間の乗車を避けて特急列車や高速バスを利用されている方も多いのではないかと思います。
そんな中で、本数こそ多くはありませんが、トイレ付の6000系車両を使用した普通列車が高松~伊予西条間で運行されています。
トイレ付なので子供からお年寄り、青春18きっぷを利用した旅行者まで、安心して快適に列車を利用することができます。
今回はこちらの車両に実際に乗車してまいりましたので、車内の様子や運行される時間帯などについて紹介していきたいと思います。
まずJR四国の6000系車両について簡単に紹介します。
6000系は1996年に登場し、主に岡山~観音寺間の普通列車で運行する車両として活躍してきました。現在は瀬戸大橋を渡る普通列車がなくなってしまったため、高松地区の予讃線、土讃線の朝夕のラッシュ時間帯を中心に活躍しています。
編成は3両ですが、一部の便は他の形式(7000系)を1両連結の上、4両編成で運行しています。
6000系の車内は2人がけもしくは4人がけの転換式シートで、ほとんどの座席で進行方向へ向いて着席することができます。
少し前まではねずみ色の座席モケットをしていましたが、数年前に赤色の座席モケットへと更新され、雰囲気が変わっています。
JR四国では車掌乗務の列車においては無人駅では原則として車掌が乗客の使用済みの切符を回収して回ります。
各駅の出入口に近い所でドアの開閉を行い、切符の回収をスムーズに行うため、2両目の車両にも車掌用スペースが設けられています。
また、トイレについても2両目の車両の高松寄りに設置されています。トイレは今時の多目的トイレではなく、狭い和式トイレとなっていますので走行中利用の際はご注意ください。
乗降用のドアの上部には次の停車駅と停車している駅を案内するLED案内表示器が設置されています。この表示器は表示内容がJR東日本のものに類似していますが、遅延情報や広告等は流れず、停車駅に関する案内のみを行います。
6000系の車両、車内に関する説明はこれくらいにして、続いて高松~伊予西条間を運行する便について説明します。
6000系車両の高松~伊予西条間を運行する便は毎日2往復あり、朝に伊予西条発高松行きが2本、夜に高松発伊予西条行きが2本運行されます。このうち、朝の1本、夜の1本については伊予西条寄りに7000系を連結した4両編成による運行となっています。
運行時間ですが、朝は伊予西条5時41分発の快速高松行き(4両)、伊予西条6時13分発の普通高松行き、夜は高松18時14分発の快速伊予西条行き(4両)、高松20時52分発の普通伊予西条行き、以上の4本となっています。(2021年3月現在)
快速は高松~坂出間に通過駅のある快速サンポートとして運行し、坂出~伊予西条間は各駅に停車します。普通は高松~伊予西条間の全ての駅に停車します。但し、いずれも臨時駅の津島ノ宮駅は通過して運行します。
このほかにも、高松~琴平間などで6000系車両で運行されている列車が何本かあります。
全ての列車が普通乗車券のみで乗車でき、青春18きっぷ、四国再発見早トクきっぷなどの割引きっぶでも利用可能です。
高松~多度津間の各駅間で乗降する場合は「ICOCA」などのICカード乗車券でも利用可能ですが、海岸寺駅~伊予西条駅間で乗降される場合はICカードは利用できませんので、必ず事前に紙のきっぷなどを用意するか、車掌に申し出て切符を購入してください。
6000系車両には予備がないため、車両の検査などの際は7000系や7200系車両で運行されます。
7000系、7200系にはトイレの設備がありませんので、この際は十分ご注意ください。
今回は高松駅を20時52分発の普通伊予西条行きに高松から坂出まで乗車しました。
この列車は普通列車ですので、終点の伊予西条まで各駅に停車していきます。途中の端岡駅では後続の特急いしづち号に追い抜かれますが、これ以降は特急に追い抜かれることはなく、宇多津から伊予西条の間は後続の列車よりこの列車の方が先の到着となります。
坂出では後続の快速マリンライナー岡山行きからの接続を受けるほか、岡山からの快速マリンライナーの接続も受け、約7分ほど停車した後、次の宇多津駅へ向けて出発していきました。
トイレ設備のない列車が多い予讃線で数少ないトイレ付の普通列車による運行便を紹介しました。
安心して利用できることはもちろん、座席も快適な転換式シートとなっていますので、長時間の乗車も快適に過ごせる車両で、時間が合うようであればまた利用したいと感じることができる列車でした。乗車した便は特急列車に抜かれるのも高松駅を出て割とすぐの端岡駅のみで、坂出駅で岡山方面からの列車との接続しますので、東予地区方面へ夜に向かうご旅行やお仕事、ご帰宅の際などにもとても便利な列車です。
皆様も予讃線に乗車する機会がありましたらぜひ利用されてみてはいかがでしょうか。
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