深圳地鉄11号線 福田→機場(深圳宝安国際空港アクセス鉄道) | 世界バス轉運站 -アジアの交通総合ブログ-

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今回は深圳宝安国際空港へ新たに運行を開始した空港アクセス鉄道を紹介しましょう。

 

今回は深圳市の中心部にある福田駅からスタートです。

福田駅は深圳地鉄(地下鉄)の駅としてはもちろん、広州南からの高速鉄道の現在の終着駅となっており、広州南からの一部の列車が深圳北駅を越えてこの福田駅を終点としています。

 

 

現在は高速鉄道の発着本数も少なく閑散としている福田駅を後にし、地下鉄の駅を目指します。

新たに空港アクセス鉄道として開通した深圳地鉄11号線は高速鉄道の福田駅からはやや離れた場所に位置しており、動く歩道などを利用して10分程度の移動が必要です。

 

 

福田駅に到着すると自動券売機があり、こちらで切符を購入します。

11号線の列車には商務車両(特別車両)と普通車両が設けられており、商務車両を利用する際は専用の黄色い看板の券売機にて切符を購入する形になります。

 

商務車両の乗車券は黄色になっています。深圳地鉄の切符は全てトークン(プラスチックコイン)になっており、乗る際はこちらをタッチして自動改札を通過し、降りた際は自動改札にこのコインを投入して回収される仕組みになっています。

 

また、11号線にはICカード「深圳通」や香港との共通カード「互通行」を利用しての乗車も可能です。

ICカードで商務車両に乗車する場合は、乗降時の自動改札のタッチの他、列車に乗車する前にホームにある商務車両用のカードリーダーにもう一度ICカードをタッチすることで、降車時に自動改札機にて商務車両の運賃が引き落とされるようになっています。

 

 

商務車両は碧頭駅寄りの2両となっており、普通車両の区画とは柵で区別されています。

 

今回は商務車両を利用して福田駅から機場駅(空港駅)まで行ってみることにしました。

福田駅~機場駅間は普通車両では7元(112円)ですが、商務車両では21元(約336円)となっています。

深圳地鉄では空港利用者のみならず、11号線沿線に住む通勤利用者にも商務車両を利用してもらおうと考えているようですが、普通車両の3倍もの運賃は現地では非常に割高に感じられており、利用者は伸び悩んでいるようです。

 

 

商務車両の車内です。普通車両は横長のロングシートが並ぶのに対し、商務車両は2列+2列のクロスシートが並んでいます。座席の回転はできず、約半数の座席は進行方向と逆向きになります。

 

 

シートはリクライニング機能こそないものの、特急列車並の快適性を誇るクロスシートで、足元もとてもゆったりとしています。普通車両がプラスチックやステンレスシートなのに対し、こちらはモケット張りとなっていますので座り心地も格段によくなっています。

 

 

商務車両にはドア付近には大型荷物置き場があるほか、車内の数か所には深圳地鉄を紹介するビデオなどを流すモニターが、またドア付近には次の駅を案内する表示器が備わっています。

車内放送は中国語の他、英語でも次の駅を案内します。

 

福田駅から機場駅までは8駅で、所要時間は30分となっています。

 

 

列車は福田駅を発車してしばらくは地下区間を走ります。11号線は空港アクセスを意識してか駅の数も少なく絞られており、駅間も他の路線と比べて非常に長いです。

福田駅では2号線と3号線、次に止まる車公廟駅では1号線、7号線、9号線と連絡しており、他の路線との乗り換えの利便も考慮されています。

郊外へ出ると地上に出て高架区間を最高速度120km/hで走行します。一見すると地下鉄には見えないほどの高規格路線です。

 

そして列車は所定通り福田駅から30分で機場駅に到着しました。列車自体は碧頭駅行きですので、この先も引き続き運行されます。

改札を抜けるとすぐに手荷物のX線検査があります。これは空港の安全の一環で行われているもので、地下鉄の駅の改札前で行われている手荷物検査とは別のものです。尚、この時点で液体物などが回収されることはありません。また、航空券のチェックなどもありませんのでフライトを利用する方以外も通過できます。

 

手荷物検査を通過し、エスカレーターを上がると深圳宝安国際空港に到着となります。

地下鉄を降りてから僅か数分で出発ロビーに到着できました。

現在は日本から深圳へのフライトも多くあり、日本の方が利用する機会も多い空港であると思います。