しばらく更新が空きましたが、今回は台湾の航空会社の搭乗レポートをお送りします。
日台間を結ぶ航空路線は近年の旅行者の増加を受けて急激に増加しており、トランスアジア航空の倒産などもありましたが、現在もなお多数の航空会社によって多くの路線が運航されています。私のよく利用する大阪関西空港を発着する路線も例外ではありません。
今年に入り台湾へ向かうことを検討していた所、往復2万円という格安の航空券を見つけたため、今回はチャイナエアラインを利用して台北桃園空港へ向かうことになりました。
スタートはおなじみの関西国際空港から。チャイナエアラインは最も端のHアイランドのチェックインカウンターでチェックインとなります。チェックインは出発の2時間半前から行うことができます。
この時間帯は2便が集中していましたが、搭乗便のチェックイン開始間もない時間であったこともありカウンターは全く混雑しておらず、ほぼ待ち時間なしでチェックインが完了しました。
荷物検査と出国審査も比較的空いており、待ち時間なく終えることができました。
出国審査については自動化ゲートの申請をしており、最近は常に待ち時間はほぼなくなりました。
チャイナエアラインは南ウイングからの出発のため、ウイングシャトルに乗車し中間駅へ向かいます。
この時間帯は台北行きが3便も連続しており、需要の高さを改めて感じさせられます。
出発の1時間以上前にゲートに到着しましたので、簡単に撮影などを済ませます。
今回搭乗するのは14:00発のCI153便で、40番ゲートより出発です。
CI153便は曜日にはよりますが、チャイナエアラインでは最新鋭の機材となるエアバスA350-900型機が使用されています。私の搭乗した日曜日はこのエアバスA350-900型機の運航日で、お得に最新鋭の機材に搭乗することができました。
チャイナエアラインでは現在14機のエアバスA350-900型機が活躍していますが、今回搭乗した機材は2017年春に導入されたばかりの特に新しい機材です。
お隣のゲートにはチャイナエアラインも出資しているLCCのタイガーエア台湾の台北行きが止まっていました。タイガーエア台湾は岡山空港へも就航するなど、日本の地方空港発着の便も充実しています。
こちらは早くから乗客の姿が目立ち、座席も多く埋まる程度に乗客がいるように感じました。受託手荷物がなければ更に安く台湾へ行くことができるLCCですが、通常運賃で受託手荷物がある場合はレガシーの航空会社と値段があまり変わらないことも多く、価格差は縮まりつつあるようにも感じます。
そうこうしているうちにCI153便は搭乗時間となりましたので機内へと入ります。
最新鋭のエアバスA350-900型機の機内は暖かみのある落ち着いた色調となっており、床には絨毯も敷かれており高級感も感じさせられます。
チャイナエアラインのエアバスA350-900型機の内装は日本のグッドデザイン賞を始め、国際的な賞を多数受賞しており、世界的に見てもとても評価の高い機材と言えます。
機内蛍光灯は搭乗時は暖かみのある色で迎えてくれましたが、着陸30分ほど前には青色の爽やかな色調へとチェンジしていました。
エコノミークラスの座席配置は3列+3列+3列の9列配置。枕つきのシートは長時間の移動も快適に過ごすことができます。
エコノミークラスは座席に座ると握りこぶし2つ分くらいの余裕があるシートピッチで、足元も割とゆったりしているように感じました。
搭乗の際にプレミアムエコノミークラスを通りがかりましたが、こちらは2列+3列+2列の配置で、リクライニングを倒しても後席に影響しないような構造になっているのが印象的でした。
エコノミークラスの説明に戻ります。各座席には液晶モニターが設置されており、先代のエアバスA330-300型機と比べるとサイズも一回り大きくなっています。
モニターにはUSB充電ポートもついており、携帯電話などの充電に使用できます。
また、各座席にひとつコンセントも装備。ノートパソコンなどの電源はこちらから取ることができます。
液晶モニターの内容などについて紹介していきましょう。
映画やテレビ番組は豊富なジャンル、ラインナップとなっており、日本~台湾間のフライトでは見切れないほどの数となっています。台湾で放映されたものが中心ですが、一部日本語字幕に対応したものもあるようです。
私はフライト中は音楽を聞いて過ごしました。世界各国の音楽が配信されており、ジャパンヒットも豊富なアルバムの中から選択することができました。
フライトレーダーには飛行機の現在地を立体映像で表示できる機能もあるほか、コクピット視点から前方の風景を見ることができるようにもなっていました。日台線の場合、海上を飛行する時間が多いため、関空を飛び立って早めにこの画面を見ると変化に富んだ風景を楽しむことができるかもしれません。
チャイナエアラインの会社案内のチャンネルには登場しているエアバスA350-900型機のプロモーションビデオが入っています。また、台北桃園空港からの乗り継ぎ案内も見ることができ、台北が目的地ではないという方にもリアルタイムで乗り継ぎの案内を行っています。
また、読書灯のオンオフ、客室乗務員の呼び出しなども液晶モニターで行うことができます。
液晶モニターの音声はヘッドホンを用いて聞くことができます。
ヘッドホンも音質のよいしっかりとしたものが提供されていました。
各座席には枕と毛布が置かれていました。3時間程度のフライトでは十分すぎるサービスです。
搭乗の際には複数社の新聞が持って行けるようになっています。今回は琉球新報を手に取ってみました。
座席前のポケットにはおなじみの安全のしおりと機内誌や免税品案内が入っています。
免税品にはモデルプレーンなどの飛行機グッズもあります。
また、エアバスA350-900型機及びB737-800型機機内のみで販売されている限定品もあるようです。
エアバスA350-900型機では有料で機内WiFiのサービスを行っています。
1時間11.95米ドル(約1360円)からという値段ですので、日台線のフライト程度の所要時間で使う方はあまりいないのではないかと思います。台湾からヨーロッパ路線等では活躍する場があるかもしれませんね。
ドアが閉まると、液晶モニターにて安全設備の案内ビデオが流れます。
CGと実写を用いており、中国語と英語、一部日本語字幕にて行われます。
客室乗務員の補足説明や安全確認が終わる頃には滑走路へとスタンバイします。
なお、チャイナエアラインの大阪便は基本的に2名程度の日本人乗務員が乗務しているようです。
そしてさほど長くない待ち時間で離陸。当日の関西空港の天気は雨でしたが、あっという間に雲を通り抜けて上空へと上がりました。
安定飛行に入り、音楽などを楽しんでいると、まもなく機内食が配布されます。
この日はチキンとハンバーグからの選択で、機内食では珍しいと感じたのでハンバーグを選択しました。
ハンバーグはデミグラスソース仕立ての洋風となっており、マッシュルームや栗などがのった彩豊かなもので味もとても美味しかったです。
付け合わせはペンネのサラダ、リンゴやメロンのフルーツ盛り合わせ、ミニケーキ、そしてロールパンとなっていました。
機内食が配布された直後に冷たいドリンクのサービスもやってきます。水、お茶、オレンジジュース、アップルジュース、コーラなどのソフトドリンクのほか、台湾ビールやワインなどのアルコール類も無料です。
更に食後にはホットドリンクのサービスもあり、コーヒーか台湾のお茶が選択できます(両方も可)。
台湾のお茶は風味がとてもよく、日本で飲むお茶とはまた違った味わいがあります。台湾の航空会社チャイナエアラインらしいサービスと言えますので、ぜひ賞味されてみてはいかがでしょうか。
食後、機内を拝見しながらトイレに立ち寄りました。
トイレは一般的な仕様ですが、新しい機材とあってとてもきれいです。
着陸態勢に入る前、台湾入国に際する課税となるものに関する注意事項のビデオが流されます。
一般的な個人旅行ではあまり課税となるものはないと思いますが、タバコの本数や所持金によっては課税となることもありますので、確認されることをお勧めします。
そして関西空港から3時間程度のフライトで台北桃園国際空港へと着陸。桃園市の天気は晴れで、着陸時はとても安定していました。A350-900型機は機内の騒音、湿度のほか、離着陸時の揺れなども格段に軽減されており、形にかかる力も従来機より少なくなっているように感じられます。
今回は後方に着席していたため、一番最後の方に降機する形になりました。
到着したスポットの隣にもエアバスA350-900型機が止まっており、まだ少ない同機の並びが見られました。
到着したスポットは入国審査場からは遠く、かなりの距離を歩くことになりました。
入国審査は快速レーンを使用できたため(※1年間に3回台湾へ入国で利用できるレーン)スムーズに終わりましたが、大きな機材ゆえに荷物が出てくるのに時間がかかり、外へ出られたのは到着から30分以上経った後になりました。
エアバスA350-900型機は従来の機材と比べて快適性が格段に向上しており、落ち着いた豪華な内装などもあってとても利用する価値の高い機材と感じました。
3時間程度のフライトでも機内の湿度の維持や体にかかる圧力の軽減もあって、疲れもとても少なく台湾へ到着することができます。
もちろん、従来からのチャイナエアラインの質の高いサービスも提供されており、最近では日本人乗務員の搭乗するフライトも増え、台湾人乗務員も日本語が使える方が増えてきました。もし機会があればチャイナエアラインのエアバスA350-900型機のフライトを狙って利用してみてはいかがでしょうか。
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