木浦市 木浦総合バスターミナルの続きになります。
木浦総合バスターミナルから市内バスで木浦駅へ移動しました。
帰りは木浦駅からソウルまでKTXを利用します。
木浦駅は木浦市を代表する主要駅ですが街外れにある小さな駅で、列車も毎時2~3本程度しか発着しないことから、ホームへは列車の発車15分前から入れるようになっています。
列車のない時間は出入口は閉鎖されていますが、他の韓国の駅と同様に改札は行われていません。
帰りは龍山・ソウル経由幸信行きのKTX528列車を利用しました。
木浦から光州松汀駅、益山駅などを通り、湖南高速線、京釜高速線経由でソウルへと直通する高速列車です。
この便にはKTX山川という二代目のKTX車両が使用されていました。フランスのTGVをモデルとした初代KTXとは異なり、韓国が独自開発をした車両であるために改良点が多く見られます。
今回乗車したのはKTX山川の中でも平昌オリンピックに備えて2016~17年にかけて増備された最新の編成(140000形)でした。1編成あたり10両編成での運行で、両側先頭車が動力車となるため、客室は8両となります。
KTX山川は1両あたりの長さが初代KTXよりも長くなっており、1両あたりの座席数がその分多く確保されています。初代KTXは一般室の座席は回転しませんが、KTX山川は一般室の座席も進行方向に回転可能になりました。
座席配置は2+2の4列シートで、リクライニングも初代KTXとほぼ同程度の角度で倒れます。
客室の何か所かには案内表示や広告等を流すことができる液晶モニターを設置しています。主要駅の表示は韓国語、英語、中国語、日本語の4か国語に対応しています。
また、各座席の足元には2席に一か所ですが、充電用コンセントも用意されています。こちらのコンセントは韓国式のSEタイプの差込口であるため、日本の充電器等を使う際は変換プラグが必要です。
また、電圧も日本と異なりますので、対応している機器かどうか確認して使用するようにしましょう。
デッキにはKTXではおなじみとなった跳ね上げ式の補助シートや大型荷物置き場があります。
KTX山川の最新編成では特室車両近くにあったスナックバーコーナーは設置されておらず、代わりに車内2か所に飲み物やお菓子を販売する自動販売機が設置されています。
ワゴンによる車内販売もこの列車では行われていませんでした。
木浦駅を発車すると車内放送と共に各停車駅と到着時刻をモニターで流し始めます。
乗車したのが夜の時間帯ですので車窓の説明などは簡単にさせていただきます。
列車はまず光州松汀駅までは在来線である湖南線を走行します。間にある羅州駅にも停車します。
光州松汀駅は光州市の代表駅であり、ここから多くの乗車があり、隣の席を含めて8割方の座席が埋まりました。
光州松汀駅からは湖南高速線に入り、200km/hを超える高速走行となります。途中の井邑、益山、公州にも停車し、益山からの乗車で立席が出るほどの混雑になりました。
せっかくなので車内の自動販売機でマスカットジュースを買って飲んでみました。
韓国の自動販売機はお茶などよりジュースが充実している傾向があるように感じます。この列車の自動販売機もミネラルウォーター、ジュース、カフェオレ等の品揃えとなっていました。
車内の自動販売機での値段も市中のコンビニなどと同じですので、気軽に利用することができます。
列車は更に高速線を速度を上げて進んでいきます。
公州の次の五松駅で京釜高速線に入り、列車の本数が多い区間に入っていきます。
SRTが分岐するあたりまでは列車が詰まり100km/hまで速度が落ちる所もありましたが、ダイヤに織り込み済みであるために大きな遅れになることはありません。
光明では車内の半数ほどの乗客が降車し、ここで一気にガラガラになりました。
光明を出てしばらくすると京釜線と合流し、首都圏電鉄との並走区間に入ります。
混雑する通勤電車を何本も追い越しながら列車はソウル方面へ進んでいきます。
そして列車は湖南線方面のターミナル駅である龍山駅に到着しました。湖南線方面からの列車の多くはここが終着駅となりますが、この列車は入庫の関係で幸信まで運行されるのでこのまま乗車します。
そして龍山駅を出て僅か数分、木浦から約2時間50分でソウル駅に到着しました。
ソウル駅からは地下鉄の乗り換え路線も多く、ソウル駅まで直通で来れるのはとても便利に感じました。
列車はソウル駅で多くの乗客を降ろし、終点の幸信に向けて走り去っていきました。