前回、仁川国際空港からリムジンバスでソウル市内へ行くレポートを紹介しましたが、今回は空港鉄道を利用して空港へ行った乗車レポートをお送りします。
仁川空港へ向かう空港鉄道はソウル駅が始発となっています。ソウル駅のKTXなどが発着する駅舎とは別の場所で、表口(東側、地下鉄各線側)から来た場合は、一度KTXのソウル駅を通り抜けて、裏口側(西側)のエスカレーターを地下まで降ります。尚、地下鉄4号線ホーム付近からは地下通路で直結もしているようですので、案内表示に従って進むことをおすすめします。
KTXソウル駅の西端の方に日本語で「都心空港ターミナル」と書かれた看板がありますが、それが西側のエスカレーターの乗り口です。一階から更に地下へ下るエスカレーターへと進み、B2階とB3階が空港鉄道の乗り場になります。直通列車はB2階、一般列車はB3階からの発車になっています。
今回は直通列車を利用しました。B2階に着くと切符売場が正面にあります。また、券売機でも直通列車の切符を買うことができます。
尚、各種提携会社の利用で空港鉄道の直通列車の切符の割引を受けることができます。韓国鉄道の当日乗車券の提示、ウリ銀行の両替領収書の提示、後述する都心空港ターミナルを利用できる航空会社の航空券(Eチケット)提示で、通常8000ウォンの空港鉄道直通列車が6900ウォンで利用できます。
これらの割引を受けて利用する場合は券売機ではなく、窓口にて切符を購入します。窓口ではクレジットカードを利用しての切符の購入も可能です。
直通列車は毎時1~2本程度の運行です。直通列車は座席指定ですので乗車したい便を選択します。
窓口で切符を購入すると右のようなカード式の1回乗車券と領収書が手渡されます。カード式の乗車券は自動改札機を通過する際に使用するもので、運賃とは別に500ウォンの保証金がかかります。
この保証金は降車後、払い戻し機を用いてカードを返却することで返金されるようになっています。
領収書には利用する直通列車の時刻や号車、座席番号が記載されていますのでなくさないように保管しましょう。
ソウル駅から直通列車を利用する際、都心空港ターミナルを利用することができます。
都心空港ターミナルを利用すると列車に乗車する前に搭乗手続きや受託手荷物を預けてしまうことができ、空港のカウンターで並ぶ時間を大幅に短縮することができます。
都心空港ターミナルは現在は大韓航空、アシアナ航空、チェジュ空港、ティーウェイ空港、そして中国南方空港の合計5社が利用できるようになっています。今回はティーウェイ空港を利用しましたので、こちらで搭乗手続きを行いましたが、比較的空いており、待ち時間なくチェックインできました。
搭乗手続きの際にはEチケット、パスポートのほかに、直通列車の領収書の提示が必要です。
都心空港ターミナルの営業時間は5:20~19:00までで、搭乗手続きは利用便出発の3時間前まで可能です。早めにチェックインして大きな荷物を預け、市内観光の後に空港へ向かうという利用も可能です。
また、都心空港ターミナルで搭乗手続きを行うと、隣にある出国審査場で出国審査も受けることができます。こちらで出国審査を受けておくと、空港の出国審査場で乗務員などの利用する優先レーンを通過することができます。
こちらの出国審査場は7:00~19:00の営業で、チェックインカウンター側と営業時間が異なりますのでご注意ください。
このほか、ソウル駅の直通列車フロアには手荷物預かりやホテルの紹介をしてくれるカウンターや両替所、列車待合所などが設けられています。
両替所は仁川国際空港よりもレートがよく、クレジットカード等で空港鉄道を利用してからソウル駅で両替すればよりよいレートで両替が可能です。
発車の10~15分前には列車の乗車準備が整います。改札口で前述の乗車券カードをタッチして、エレベーターを使ってホームへと降ります。ホームに降りて、領収書に記載されている指定号車を探して乗車します。ホームには案内係さんもいますので、不明な場合は気軽に尋ねることができます。
空港鉄道の直通列車の車内です。デッキには大型荷物置き場が完備され、都心空港ターミナルが利用できない航空会社(日系など)を使う際にも安心です。座席は2+2配置のリクライニングシートですが座席は回転できず、半分ほどの座席は進行方向と逆向きになってしまいます。
基本的に進行方向向きの窓側座席から販売しているようで、この時は逆向きに座っている人はほとんど見かけませんでした。
直通列車には4号車にトイレが設置されています。また、車内にはフリーWiFiも設置されています。
列車案内、車内放送等は韓国語、英語、中国語のほか、日本語でも行われます。
各座席にはロッテ免税店の割引券や車内誌が完備。車内誌は日本語記述も所々に見られ、日本人も読める内容になっていました。
空港鉄道は地下深くから出発し、ソウル市街地ではしばらく地下区間を走行します。
郊外へ出ると地上へ出て、金浦空港駅を通過する頃には再び地下へと入ります。
途中で仁川の地下鉄線と並走したり、高速道路と並走して沢山のリムジンバスや市外バスともすれ違います。
直通列車はソウル駅から仁川国際空港駅までノンストップで走るため、途中駅は全て通過します。
一般列車の合間を走るため速度はあまり上がりませんが、途中一か所で一般列車を追い越します。
空港島へ渡る連絡橋を通過し地下区間へ入ると列車はまもなく仁川国際空港へ到着です。
ソウル駅から仁川国際空港までは約45分ほどの道のりでした。リムジンバスより時間的には早いですが、一般列車とは10分前後早いくらいの所要時間です。どちらかといえば直通列車は快適性や各種サービスを売りにしている感じですね。道中は居眠りしそうなくらいに快適に過ごすことができました。
仁川国際空港駅の様子です。
空港鉄道の線にはKTXも乗り入れてきており、空港から乗り換えなしで釜山などの各都市へ行くこともできます。但し、運賃は空港鉄道とは別建ての韓国鉄道のKTX運賃が適用されます。
空港駅には乗車券の券売機のほか、ICカード「T-money」の自動販売機もあり、ソウル市内に入る前にICカードを調達することも可能です。
また、ソウル駅から直通列車で来た際は、空港駅で乗車券カードの払い戻しを忘れないようにしましょう。
ソウル駅と仁川国際空港駅間には空港鉄道の一般列車(各駅停車)も運行されています。こちらは毎時3~8本程度走っており、待ち時間も少なく利用することができます。
また、直通列車の停車しない途中駅、ソウル金浦空港を利用する際は、こちらの一般列車を利用することになります。運賃もソウル駅~仁川国際空港まで4150ウォンと少しリーズナブルです。
一般列車はソウル首都圏の通勤輸送にも利用されるために車内はロングシートとなっており、トイレもありません。
![]() |
ソウルmini(’18) (まっぷるマガジン)
1,080円
楽天 |