前回、台中から北港へと高速バスで移動したレポートをお送りしました。
バス待機場から徒歩ですぐ、2車線道路の端にひっそりと佇んでいるのがこちらの台西客運の北港バス停です。同じ通りには統聯客運の北港バス停もあり、二社の看板が確認できます。
今回は台西客運の北港バス停を中心に見ていきます。ビルの一階には台西客運の窓口と待合室があります。台湾の門前町、北港らしく寺院を模った外観をしています。
中には時刻表や路線図なども掲げられています。北港から出る台西客運の路線は台中行き、斗六行き、西螺行きの3路線のみのようです。
前の項でも述べたように、台中~北港間の路線は台中客運と共同運行のため、同社のバスもここから発車します。
手狭なスペースで同時に2便以上発車する時間もあるため、一部の便は待合室よりもかなり前方に停車して乗車扱いをすることがあります。このためか、前方にはバス停ポールもしっかり立っていました。
統聯客運は後方の乗り場より台北行きと高雄行きの路線を運行しています。高雄行きはあまり本数は多くありませんが、台北行きは毎時1本程度の本数が運行されているようです。
車両の方ですが、台西客運は下道路線でも基本的にハイデッカー車両を使用しているようです。ノンステップバスもいくらか在籍しているようですが、限られたダイヤのみで運行されていて見かけることはほとんどありませんでした。
こちらは2001年式らしい古参のハイデッカー車両。北港高中のスクールバスとして使用されている車両です。よって基本的には北港に常駐しているものと思われます。
年式の割にナンバーが新しく、車内が3列シートである点などからして統聯客運あたりから移籍した車ではないかとも感じたのですが、実際のところはどうなんでしょうね。
また、統聯客運の方は4列シートの貸切車両が待機している様子が確認できました。統聯客運は北港~高雄線を4列シート車で運行しているのでそちらに使用されているのか、はたまた台北行きの増発用に待機しているのか詳しいことまではわかりません。
台西客運と統聯客運の乗り場を見てきましたが、場所も手狭で、かつ本数も多くないこともあり、非常にコンパクトにまとめられた乗り場というイメージを持ちました。とはいえ、鉄道がない地域ですから、台北、台中、高雄と三方向揃った高速バス路線は、都市間輸送の主力と言えるのではないかと思います。
また、台西客運の路線も鉄道のないエリアと台鐵駅を結ぶ役割を担い、限られた本数の路線を待つ利用者が比較的多く見られたのも、地域の足として重要な路線であることを示す証拠だと思います。
公共交通としてバスの存在が非常に大きいと感じる北港ですが、このほかにもまだバスターミナルがありますので、また別の項にて紹介したいと思います。