マッサージ・生活
骨盤の歪みは全身の歪みといわれます。日常生活における動作の偏りから骨盤の歪みが引き起こされ、さまざまな全身のトラブルへとつながっています。骨盤矯正の方法について、ドクター監修の記事で詳しく解説します。

骨盤の歪みを改善する方法として骨盤矯正が注目され、整体での施術やエクササイズ、セルフストレッチなど、さまざまな矯正方法がメディアで多く取り上げられています。骨盤の歪みが全身におよぼす影響やメカニズムを知ると、自分に合った骨盤矯正の方法がわかるかもしれません。骨盤矯正の方法について見ていきましょう。
骨盤の歪みのメカニズム
骨盤の歪みとは骨自体の変形ではなく、骨盤の位置のずれ、関節や筋肉の歪みだといわれています。
骨盤が歪む原因
座るときに脚を組む、椅子に浅く腰かけて後ろに寄りかかる、横座り、ペタンコ座り、片脚に体重をかけて立つ、内股あるいは外股で歩く、うつむいて歩く、脚をひきずって歩く、猫背、パソコン中心のデスクワークといった動作は、骨盤の歪みの原因になるといわれています。同じ動作を続けていると、筋肉や関節がその位置に固まりやすく、骨盤の歪みが発生することが多いと考えられます。
骨盤の歪みが引き起こすトラブル
脚長差、脚がだるい、首のこりや頭痛、肩こり、便秘・生理痛、むくみや冷え性などの症状は、骨盤の歪みが引き起こしているといわれています。
骨盤の歪みを矯正する方法
自宅でもできる比較的簡単な骨盤矯正の方法が、動画やテキストで数多く紹介されています。1日たった数分で、しかもお金をかけずに、骨盤の歪みを改善することができる方法は魅力があります。しかし、骨盤の歪みの原因は一人ひとり異なります。自分の骨盤の歪みがどのような原因から生じているのかを知ったうえで、ストレッチやエクササイズをとり入れることが大切です。
骨盤矯正のストレッチ
生理痛の一時的な応急処置として知られています。以下の動作を、1日3セット行います。
- 仰向けに寝て、骨盤の下に、手のひらを上向きにした状態の両手を入れます。
- そのまま両脚を上げてひざを曲げた姿勢を15秒間保ちます。
- さらに、首を起こして姿勢を5秒間保ちます。
骨盤矯正のスクワット
O脚の改善につながり、下半身痩せにも期待ができる方法です。1セット20回とし、毎日または1日おきにすると効果的といわれています。
- 脚を肩幅より少し狭く開いて立ち、胸の前で腕を交差させます。
- ひざの間に丸めたタオルを挟んで、脚の内側を意識しながらスクワットを行います。
お尻で歩くエクササイズ
スクワットとともに、自宅でできるエクササイズとして知られています。
- 両脚を揃えて伸ばし、腕を胸の前で交差させて、背筋を伸ばして座ります。
- お尻を浮かせないように、左右の脚を交互に前に出します。
- 前に6歩進んで、後ろに6歩下がります。
骨盤の歪みだけを直したとしても、全身の中で歪みのある部分が残っていれば、骨盤の歪みが再発しやすいといわれます。骨盤の歪みを矯正した後も、首や脚やひざなどが歪んだままだと、骨盤もそれぞれの歪みに引っ張られます。そのため、矯正前の歪んだ位置に戻りやすくなってしまいます。プロの施術では、骨盤だけではなく、全身の歪みにバランスよくアプローチしてくれます。自分の骨盤の歪み方に合った方法で、矯正をしてもらいましょう。その後、セルフエクササイズを取り入れたり、生活習慣の改善に努めたりすることで、骨盤の歪みを起こしにくい身体を作っていくことも可能です。