食事制限ダイエット
痩せたいという気持ちが先走り、無理なダイエットをしてしまえば、きれいとは真逆の肌荒れや健康への害が出てしまいます。健康的に痩せるためのダイエット方法について、解説します。

ダイエットにはさまざまな方法があります。ここでは、痩せる・太るメカニズムや、ダイエットのポイントに関して詳しく解説します。
痩せる・太るメカニズム
人間の身体は、毎日活動するためにエネルギーを食事から摂取します。エネルギー摂取量が消費量を上回ると、身体に脂肪として蓄積されてしまいます。ダイエットの基本は、身体に蓄積した余分なエネルギーを消費し、不必要にエネルギーを体内に蓄えないようにすることです。同じ食事を摂取していても、太る人と太らない人がいるのは、食べたものをエネルギーに変え、消費する身体の働きの大きさが関係しています。
太りやすさを左右する肥満遺伝子(倹約遺伝子)
肥満遺伝子は、日本人の3人に1人が持つ遺伝子です。肥満遺伝子を持つ人は、エネルギー消費を節約し、脂肪を蓄えてしまう傾向にあり、基礎代謝が低いため太りやすい傾向にあります。肥満遺伝子を持っている人は、普通の食事をとっているだけでも太ってしまう可能性があります。
血糖値の上昇が中性脂肪の原因に
もう1つ、太ってしまう原因としてあげられるのが、血糖値の上昇です。血糖値が上昇すると、血糖値を安定させるために膵臓(すいぞう)からインスリンが分泌されます。インスリンは、肝臓で蓄積されず、余ったブドウ糖を脂肪細胞に中性脂肪として取り込む役割を持っています。食べ物をエネルギーに変えるインスリンは、生きていくためになくてはならないものですが、過剰に分泌されてしまうと中性脂肪が体内に蓄積しやすくなってしまいます。
痩せるための食事方法
健康的に痩せるには、タイミングを意識した食事を心がけましょう。夜型生活の人は、夜間は糖質を制限することが大切です。夜遅い時間ほど、摂取した糖質がそのまま脂肪として体内に蓄積されてしまうため、糖質の高い食べ物を夜食べると太りやすくなってしまいます。
食欲を上手にコントロールする
食べたいという欲求をつかさどる食欲中枢は、さまざまな要因で刺激されます。食欲中枢が刺激される例としては、次のような場合があげられます。
- 血糖値が低下したとき
- ストレスが溜まったとき
食欲のメカニズムを知ることで、健康的なダイエットもより効果的に取り組めるでしょう。
太りにくい食材
健康的なダイエットでおすすめなのが、低GI食材です。GI値とは、血糖値の上がりやすさを表す指標です。GI値が高い食材は血糖値を上昇させ、中性脂肪を脂肪細胞に蓄える働きのあるインスリンを分泌させてしまいます。健康的な食生活を維持するという点でも、普段食べている食材のGI値に注目してみましょう。
低GI食材の例
GI値の低い食材は、主に次のようなものがあげられます。
- ご飯類:玄米、五穀米
- パン類:オートミール、全粒粉パン
- 麺類:蕎麦、春雨
- 肉・魚類全て
- 野菜:芋類、人参、かぼちゃ、とうもろこし、栗以外
太りにくい調理方法
低GI食材を使ってダイエットに取り組む場合、GI値の高い白米や小麦粉などをGI値の低いものに置き換えて調理するとよいでしょう。食事全体のカロリーを低く抑えられるよう、茹でる、焼く、煮るなど、できる限り油を使わないように調理するのもポイントです。ただし、GI値が低い食べ物であっても、糖質を含めカロリーがあることには変わりはありません。GI値が低いから大丈夫などと油断して食べ過ぎたりせず、全体の摂取量には常に注意しましょう。
1日に必要な栄養素とは
健康的なダイエットには、栄養バランスのとれた食事を摂ることが大切です。ダイエットをしているとしても、食事バランスの大切さは同じです。1日に必要な栄養素としては、次のものがあげられます。
- たんぱく質
- 脂質
- 炭水化物
- ビタミン
- ミネラル
それぞれの必要な摂取量については、体重や年齢、1日の活動量によっても変わります。詳しく知りたい方は、専門医に相談するとよいでしょう。