パレオダイエットは効果的な減量法? | h4z3f2のブログ

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ダイエットの気になる疑問

 

旧石器時代の食生活をまねるパレオダイエット。穀物を避け、肉やナッツなどを主な食材とする、低炭水化物・高脂肪の食事法です。ここでは、パレオダイエットの効果をマウス実験で検証した研究を紹介します。
 

アメリカで注目を集めているダイエット法の一つに、パレオダイエットという方法があります。名称は、「パレオリシック(旧石器時代)」に由来し、旧石器時代の食生活をまねることをコンセプトにしています。米や小麦などの穀物は避け、肉や魚介類、野菜、果物、ナッツなどを食べるという方法なので、必然的に炭水化物が少なく、脂肪が多めの食事になりがちです。パレオダイエットに代表される低炭水化物・高脂肪食には、本当に減量効果があるのでしょうか? ここでは、肥満マウスを使って効果を検証した研究を紹介します。

低炭水化物・高脂肪のエサで体重増加

実験に使われたマウスは、人間の肥満と同じように、カロリーの摂り過ぎによる病気の初期症状が出ている、肥満状態のマウスです。このマウスを2つのグループに分け、片方のグループには普通のエサ(たんぱく質20%、炭水化物70%、脂質10%)を、もう片方には低炭水化物・高脂肪のエサ(たんぱく質13%、炭水化物6%、脂質81%)を9週間食べさせ、体重や血糖値などを毎週測定しました。

 

その結果、低炭水化物・高脂肪のエサを食べたグループでは、体重が増加し、耐糖能(たいとうのう;血糖値を正常な範囲に保つための、ブドウ糖の処理能力のこと)の悪化や血中インスリン値の上昇などが認められました。普通のエサに比べ低炭水化物・高脂肪のエサは高カロリーですが、マウスが食べたエサの量をもとに摂取カロリーを計算したところ、両グループの摂取カロリーに差はなく、体重増加は摂取カロリーが多いことが原因ではありませんでした。

激太りはさまざまな病気のリスクを高める

この結果について、研究を行ったオーストラリア・メルボルン大学のアンドリコプロス准教授は、「低炭水化物・高脂肪のエサを食べたマウスでは15%も体重が増えましたが、これを人に置き換えると、体重が100kgの人では、2か月で15kgも増量するのと同じことになり、これこそ“激太り”と言えます」と述べています。

 

准教授はさらに、体重が急激に増えることのリスクについて、「血圧が上昇したり、不安症やうつ病のリスクが高まったり、骨の病気や関節炎などが起こるかもしれません」と指摘しています。

話題のダイエットには根拠に乏しいものも

この研究結果は、マウスでの結果ではありますが、低炭水化物・高脂肪食は体重変化や血糖値などに悪影響をもたらしたことから、特に糖尿病予備群や糖尿病患者では、脂質の多すぎる食事は避けたほうがよいと言えそうです。

 

多くの人が実践しているダイエット法でも、科学的な根拠に乏しいものが少なくありません。その方法で痩せられる人もいれば、逆に太ってしまう人もいるのです。ダイエットをするなら、根拠に裏打ちされた、健康的なダイエット法を選びましょう。