食事法
太るいちばんの原因は食べ過ぎだといわれますが、食材を選ぶことで空腹感の少ないダイエットができると考えられます。ダイエット中の食事におすすめの食材について、紹介します。

食べる食材を選ぶことによって、空腹感をあまり感じずにダイエット効果が期待できるといわれます。ダイエット中の食生活のポイントやおすすめの食材について、詳しく解説します。
ダイエット時の食生活のポイント
ダイエット時の食生活には、食事の摂り方や食材の選び方などいくつかのポイントがあります。
カロリーを摂り過ぎない
エネルギーは生きるために必要ですが、太るということは1日に必要なエネルギー以上に食べ、余剰なエネルギーが脂肪となり体に貯まった状態です。必要以上に食べないことや、食べてしまった場合は運動でカロリーを消費することが必要です。運動でカロリー消費をする場合に、60キロの人ならお茶碗1杯のご飯分のエネルギーを消費するには、およそ40分歩かなければいけないといわれます。運動だけではカロリー消費が難しいため、腹8分を実践しましょう。
1日3食の食事を規則正しく摂る
食事を抜くなど欠食が多い人は太りやすいといわれます。朝食を食べることは特に大切で、朝食事をとることによって胃腸などの内臓が活動をはじめ体温が上昇します。その結果、代謝が促進されてエネルギーを消費すると考えられています。
遅い時間の食事を避ける
遅い時間に食事を食べると太りやすいといわれています。就寝の3~4時間前には夕食を終わらせることが大切です。どうしても空腹で眠れない場合には、コップ一杯のミルクがおすすめです。夜遅い食事はBMAL1と呼ばれる脂肪を体内に貯める作用のあるタンパク質が、夜間に増加するために太りやすいといわれます。22時~2時にピークとなり、昼間のおよそ20倍に増加します。また、遅い時間に食事をとることで睡眠中も胃腸が働くことになり、体が休めず疲労感を朝まで持ち越してしまいます。
もしも、夕食が遅くなる場合には、1食分の食事を分けて食べる「分食」がおすすめです。昼食と夕食の間に時間が空きすぎることで夕食時に食べ過ぎてしまいがちですが、分食することで過食を防げるといわれます。分食の方法としては、夕食が午後8時以降になる場合では、夕方の午後6時頃におにぎりなどの手軽な主食系のものを食べ、帰宅後に主食以外のおかずを食べるというように夕食を二度に分割して食べる感覚です。注意点としては、量を少なめにして油物を控えることです。
食事はゆっくり時間をかけて
食事はゆっくり摂ることで、少しの量でも満足感が得られるといわれています。1回の食事につき、20分~30分以上時間をかけ、ひとくち口に入れたら30回以上よく噛んでゆっくり食べましょう。また、食べ物が口の中にある時は箸やフォークなどを置いたり、食事中に3分程度の中休みを入れたりすることによって、満腹感が得られます。早食いは満足感を脳が感知する前に食べ過ぎてしまうため、過食につながるといわれています。
ながら食いをしない
テレビやインターネットを見ながらなど、何かをしながら食事をとることは食べ過ぎを招いてしまうと考えられています。
栄養のバランスに気をつける
栄養をバランスよく摂るために、毎食「主食と1汁、2~3菜」を揃えて、1日に1食は牛乳や果物をつけることを心がけましょう。また、脂質代謝を上げるためにも、ビタミンやミネラルが豊富な野菜を毎食食べることが大切です。カロリーも低く満足感も得られます。
美味しく食べる
ダイエット時に食べたいものを我慢することでストレスとなり、リバウンドをしてしまっては意味がありません。1日に1度~週に1度くらいは、心の底から十分に満足できる食事をとることも必要だと考えられています。健康によい食品の中から自身が美味しいと思えるものを、楽しみながら食事することで脳にもよい影響があるといわれています。
ダイエットにおすすめの食材
ダイエット中の食事では糖質や脂質を摂り過ぎないことや、冷えを解消し基礎代謝を上げる「体を温める食材」を活用することがおすすめです。
糖質
糖質の摂り過ぎは肥満になる原因だともいわれますが、多糖類のお米などは消化が遅く、血糖値の上昇もゆるやかなことから体脂肪になりにくいといわれています。その中でも、玄米はエネルギーの代謝を促進するビタミンB群や抗酸化物質、食物繊維などが豊富に含まれています。そのため、噛みごたえもあり早食いを防止する効果があると考えられるためおすすめの炭水化物です。一方で、砂糖などの二糖類は消化吸収のスピードが早く、急激な血糖値の上昇につながるため、L-フェニールアラニン・エリスリトール・ステビアなどの人工甘味料を使用することをおすすめします。
糖の中でも、天然の糖である黒砂糖にはビタミンやミネラルが多く含まれ、血糖値の上昇がゆるやかなので体への負担が少ないといわれます。ストレスへの抵抗力を促進する作用があるともいわれ、ダイエット中のストレス防止に役立つと考えられます。
体を温める食材
ダイエットには冷えが大敵だといわれています。体が冷えることで血の巡りやリンパの流れがスムーズにいかず、老廃物が溜まりやすくなり、脂肪がつきやすくなると考えられます。体温が下がることによって基礎代謝量も落ち脂肪を燃焼できなくなるため体を温めることが大切です。体を温める食材には以下のものがあります。
<肉類>
牛肉、羊肉、鶏肉
<魚類>
いわし、あじ、さんま
<野菜>
にんにく、ねぎ、しょうが
<果物>
りんご、あんず、なつめ
<穀物・豆>
玄米、ごま、小豆
<種子類>
松の実、くるみ
<調味料>
味噌、唐辛子、酢
<飲み物>
ココア、紅茶、日本酒
<その他>
ゼラチンは、高タンパク低カロリーの代表格とも言える食品です。また、流通しているものの中には、低カロリーインスタント食品や、低カロリーアイスクリーム、低糖質パンなどのダイエットの補助として便利な食品があります。
ダイエットの時に気をつけたい食べ物
ダイエット中に気をつけたい食べ物には、炭水化物や油分、糖分があげられます。
でんぷん質の多い食品
ご飯やめんなどの炭水化物に含まれるでんぷん質は体にとって必要な栄養素ですが、摂り過ぎには注意が必要です。カレーライスやラーメンなどの単品のメニューはでんぷん質の摂り過ぎになるため注意が必要です。
油分
油分を摂り過ぎることは、エネルギーを摂り過ぎてしまうため太る原因になるといわれます。揚げ物やバター、脂分の多い肉などを摂り過ぎないようにしましょう。
糖質
甘い清涼飲料水やお菓子などに含まれる砂糖などの糖類は、素早く消化吸収されるため血糖値が急激に上がる性質があります。そのために、エネルギーを貯める働きをするホルモンであるインスリンの分泌が増え、糖質が体にとり込まれることで体脂肪に変わると考えられています。
ダイエットには食べ過ぎだけではなく、食べる食材選びや食事時間、回数などの食べ方も重要な要素です。また、空腹などの我慢によるストレスを溜めない工夫をすることで、リバウンドが防げるといわれています。