ダイエットの気になる疑問
週末には外食する機会が増えるため、体重が増えてしまいがちです。ダイエットを成功させるには、週末の贅沢は我慢しなければいけないのでしょうか? そんな疑問にお答えします。

曜日ごとの日替わりランチメニューがあるように、週7日のサイクルは、私たちの生活パターンに大きく影響を与えます。睡眠のパターンや食習慣など、週7日のサイクルで変化する行動はいろいろ知られていますが、体重減少にも影響はあるのでしょうか? ここでは、体重変動のサイクルがダイエットを成功させるカギになるかについて検証した、海外の研究を紹介します。
体重変動には1週間ごとのサイクルがある
以前に行われた複数の研究から、体重は週末に増加し、平日に減少するという減量サイクルがあることが分かっていました。しかし、このサイクルは誰にでもあるものなのか、このサイクルがダイエットを成功させるのに関係するのかということは、わかっていませんでした。
そこで、アメリカ・コーネル大学とフィンランド・タンペレ工科大学、VTT技術研究センターの研究者たちは、週7日のサイクルが体重変動に与える影響について共同研究を行いました。
研究に参加した25~62歳の成人男女80人には、起床後、朝食をとる前に体重を測定し、毎日記録してもらいました。7日以上連続して体重測定がされたデータのみを対象に、「体重が減ったグループ(マイナス3%以上減った)」「体重が変わらなかったグループ(マイナス3%~プラス1%以内の体重変動)」「体重が増えたグループ(プラス1%以上増えた)」の3つのグループそれぞれで、解析を行いました。
その結果、体重変動には1週間ごとに明らかなパターンがあり、週末後の日曜と月曜には体重が増加し、平日の間に減少して、金曜の体重がもっとも軽くなることがわかりました。
減量成功者は体重変動パターンが強く出る
この体重変動パターンは、体重が減ったグループと増えたグループとで違いが見られました。体重が減ったグループでは、増えた体重を元に戻そうとするパターンが強く出ており、週末後すぐに体重が減少しはじめ、金曜まで体重減少が続きました。一方、体重が増加したグループでは、曜日ごとの体重変動のばらつきが大きく、平日の間の体重減少ははっきりと表れませんでした。
週末後に体重が増えることだけに着目すると、せっかく平日に落ちた体重が元に戻ってしまったと考えがちですが、1週間というサイクルで見たときに、そのようなはっきりした変動パターンがあるのはむしろよいことなのかもしれません。
週末の増量は大目に見ることが成功の秘訣
週末には外で食事をする機会が多くなるので、体重が増えてしまうのは仕方のないことです。体重変動のリズムを意識し、たとえ日曜・月曜に体重が増えてしまったとしても、次の火曜から体重を元に戻そうとすれば、週末に無理な我慢をせずにダイエットを成功させることができるかもしれません。
週末の贅沢は大目に見て、自分に厳しくなりすぎないようにすることが、長期的な体重管理を成功させるコツと言えそうです。
炭水化物ダイエット、酵素ダイエット過度なダイエットの影響
ダイエットが成功しても、身体を壊しては意味がありません。炭水化物ダイエットや酵素ダイエットなどのダイエットレシピによるダイエット方法も過度に行うと、肌や身体にさまざまな悪影響を残す場合があります。
脂質制限ダイエットなどでたんぱく質を抑え過ぎると、皮膚を形成する素であるタンパク質が不足し新陳代謝を妨げるため、肌が老化したるみやくすみの元となります。また、食事量を極端に減らすことによって、カルシウムやビタミンD、タンパク質などが不足すると年齢に関係なく骨粗鬆症のリスクが高まります。
本当の意味でダイエットを成功させるためにも、1週間の生活リズムを整え、自分のサイクルにあったダイエットを心がけましょう。