
人の体を構成している成分は、水分、骨や筋肉などの固形成分、そして脂肪です。その割合は水分が50~60%、固形成分が20~30%、脂肪が15~25%程度とされています。美しい体型を維持するためにはこの割合を正常に保つことが重要です。では、増え過ぎてしまった体脂肪を効果的に落とすためにはどうしたらよいのでしょうか?
効果的な体脂肪の落とし方
体脂肪を落とすための方法は、とてもシンプルです。摂取するエネルギー量より消費するエネルギーを増やせばいいのです。しかし、実際に体脂肪を落とそうとするとそう簡単にはいきません。体脂肪の量が標準値にある人は、摂取エネルギーの量と消費エネルギーの量を調整することで体脂肪の量も調整することができます。しかし、体脂肪の量が基準値を超えている人は、そう簡単にはいかないものです。では、どうしたらよいのでしょう。
<食事>
食事の量を極端に減らすのは厳禁。食事をとらないという過激なダイエット方法は逆効果を招きます。摂取エネルギーが少ないと体は飢餓状態にあると勘違いし、脂肪を溜め込むように体質を変えてしまうのです。やはり、食事は三食バランスよく摂取することが重要。また大食いやドカ食いは急激に血糖値を上げ、消費されなかったエネルギーを体脂肪へ蓄えるインシュリンの分泌量を増加させてしまいます。インシュリンの分泌量を増加させるドカ食いは体脂肪増加の原因となるのです。
血糖値を急激に上げず、インシュリンの分泌を抑えるような食事をするように意識しましょう。消化吸収に時間のかかる米は、血糖値を長時間安定させる効果の高い主食です。また、定番の日本料理は炭水化物やタンパク質など栄養バランスのよいメニューの宝庫。体脂肪を落としたいのであれば、洋食やジャンクフードなどは控えて、日本食をメインにすることをおすすめします。
<運動>
体脂肪を落とすための運動は、やはり有酸素運動がおすすめです。酸素を取り込むことで脂肪の燃焼を促進し、体脂肪を減らすサポートをしてくれます。ウォーキングや水泳など、体への負担が軽い運動を毎日継続するようにしましょう。
また、インナーマッスルを鍛える方法も効果が高いといわれています。インナーマッスルは体の奥にある筋肉のことで、気功やヨガ、太極拳などで鍛えることができます。インナーマッスルを鍛えると基礎代謝が上がり、脂肪が燃えやすい体質に改善することができるのです。代謝が上がるということはなにもしなくても消費エネルギーが上がるということ。長時間、有酸素運動を行なう時間がない…という人は、インナーマッスルを鍛えてみてはいかがでしょうか?
体重を落とすのではなく体脂肪を落とすことが大切
「痩せる=減量(ダイエット)」とイメージする人が大部分だと思いますが、体脂肪を落とすことと体重を落とすことは少し違います。なぜなら、「体重が落ちる=脂肪が落ちている」とは限らないからです。落ちているものが水分だったり、筋肉だったりする可能性も大。また、過度な食事制限(断食など)を行なうと骨まで細くなってしまうこともあるので注意が必要です
。
ダイエットとは本来、健康を維持するための食事制限のことです。健康的な食事をとれば、スタイルも美しくなるという嬉しいおまけなのです。健康的に美しくなるためには、体重より体脂肪を意識することが重要です。健康を損ねず、美しいスタイルをキープするために実践すべきは過剰に溜め込み過ぎた体脂肪を落とすことなのです。