ダイエットに食事制限が必要なわけ
ダイエットとは、簡単に言い直すと「体重を減らす」ように行動することです。体重を減らすには体に取り入れるエネルギーよりも、消費するエネルギーが多くなるようにすることが必要です。
また、日本人の成人で1日の平均的な基礎代謝は、男性が約1500キロカロリー、女性が約1200キロカロリーといわれています。まずは、毎日の食事でどれくらいのエネルギーを摂取しているか把握して、基礎代謝量との差を認識する必要があります。そして、この差を食事制限と運動で解消していくことがダイエットになります。
ダイエットには、適度な運動と適度な食事制限をバランスよく行う必要があります。普段あまり運動していない人は、ウォーキングやラジオ体操など、手軽な運動からはじめることをおすすめします。
ダイエット中に注意すべき食事
ダイエットに食事制限が必要なのは理解していただいたと思いますが、むやみに食事量を減らせばよいというわけではありません。極端に摂取エネルギー量を減らすと、グリコーゲンの体内貯蓄量が減ってしまい、本能的に食欲が増加してしまうため、逆効果になる可能性もでてきます。また、特定の食品だけ食べるような偏った食事も危険です。一時的に、体重が減ることはありますが、必要な栄養素が不足して健康を損なうおそれがありますので、避けましょう。
ダイエット中は、三大栄養素の割合を意識して食事することが大切です。炭水化物はダイエットの敵だと思われることもありますが、脳などの臓器を動かすために必要なエネルギー源ですので、全く食べないという食事はやめましょう。1日の摂取エネルギーの6割程度を目標に炭水化物を食べるとよいでしょう。タンパク質は、摂取量を減らすと利用効率が低くなるので、やや多めに食べるようにしましょう。脂肪は控えるべきですが、これもまた、極端な制限はよくありません。ビタミン、ミネラルは十分に摂るようにしましょう。
一方、食べ方にも注意する必要があります。まずは、規則正しく食事できるようにしましょう。朝食を抜く方もいるかもしれませんが、空腹の状態が長くなると、脳が栄養を溜め込もうとするので太りやすくなります。夕食も寝る直前に取るようなことがないように注意しましょう。
また、食事時間は余裕をもって確保しましょう。時間をかけてゆっくりと食べることで、満腹感が得られます。食べる順序も大切で、野菜やスープを最初に食べることで、血糖値が上がるのをゆるやかにして、インスリンの過剰分泌を防ぎます。
食事制限中の運動方法
ダイエットのための運動は少なくとも20~30分程度は続けないと効果がないと耳にしたことがあるかもしれませんが、運動を始めてすぐでも、エネルギーの40%は脂質が使われているそうです。脂質を効率的に燃焼するようになるまで20分ほど時間がかかると言われますが、その前からも脂質は使われているそうです。時間が取れるなら30分継続して運動することが望まれますが、1回10分の運動を2、3回行うことでも効果が期待されます。
普段あまり運動をしない人が、いきなり激しい運動を始めても効果がでません。ケガをする危険もあります。そこで、おすすめなのが、ストレッチ体操、ダンベル体操を経て、ウォーキングなどの有酸素運動に取り組むことです。ストレッチ体操とダンベル体操で、筋肉や関節を活性化させた後に有酸素運動を行うことでエネルギー消化効率が高まります。
どうしても小腹が空いたら?
ダイエット期間中の間食は望ましくありません。でも、どうしても小腹がすいたときは、タイミング、量、内容をしっかり考えて間食しましょう。
おすすめのタイミングは、15時ころです。昼食から夕食まで時間が少し開きますので、その間に食事に影響がない量を食べるとよいでしょう。食べるものは、糖、脂質が少ないものを選びましょう。間食を賢く利用するのであれば、普段の食事で不足する栄養素を補うのもよいでしょう。たとえば、ヨーグルトや小魚を食べて不足しがちなカルシウムを摂ったり、果物を食べてビタミンや食物繊維を摂るとよいでしょう。
また、間食は飲み物と一緒に摂るとよいでしょう。おすすめは、お茶や牛乳ですが、コーヒー、紅茶、ハーブティーなどの香りはストレス解消にも効果的です。ただし、砂糖のとりすぎには注意が必要です。