ご主人さまは無料で、国立音楽大学にオルガン演奏を聴きに行ってきました

「今日の大学のホールは、あの有名な前川国男設計のホールだったよ」
「そお、知らないわそんな人」
「上野の駅の真ん前の、文化会館設計した人だよ」
「あらそう」

「それがね,つくずく考え込んでしまったよ」
「どうしたの?」

「ホールの内壁がコンクリートの打ち放し仕上げだったんだ」
「それがどうしたの」

「それがね、そのコンクリートの見た目が、なんともいえないんだ
まるで木のようにあたたかく、ほんのり色ずいて、何ともいえない雰囲気があるんだ
あれは職人さんが丁寧にじっくり、コンクリートを打ち込んだんだね
それは前川事務所の監理方針のなせる技、ということだよ

俺が考え込んだのは、あれは絶対工業化製品では作ることができない物、ということがはっきりしていた
ことなんだな。
本当に質の良いもの、心のこもったものは、手わざ、職人の手ずくりでしか、達成できない

それを目の前に突きつけられた気がした
そうすると、工場で前もって作られるほとんどの製品というのに囲まれている我々は
本当の豊かさ、質の良さとは、違った環境で暮らしているということだよ...

そういえば納豆も子供のころ食べたのと、どうも味が違うんだよな
あのころのはなんかこう、滋味みたいなものがあった
最近のはなんかさっぱりしてるんだよ

ぜったい工場で大量に作ってるせいだよ
マグロも手軽に食べられるが、こちんこちんの冷凍じゃ
肝心の味がどっか行ってるよね」

「まあそれは、あなたの稼ぎのせいね
本当のマグロもあるところにはあるんだし」



犬 ワン


明るい日差しの差し込む二階の居間


「パパ パパ
 見てみて」


「なんだ」


「ハトが来ているのよ」


最近ハトを見かけなくなっていた

前は、毎日のように夫婦ツガイでベランダの物干し竿に、仲良く止まり
ベランダの池の水に舞い降りてきたのである


久しぶりに茶色のハトが二羽でとまっている


「そういえば、あの一羽のハトはどうしたのかしらね」

「そうだなー、最近見ないねー」


ツガイだったのが、猫に襲われ一羽になってしまったハトがいて、1羽だけで来ていたのですが..

鳩の世界に離婚などというものはなく
再婚というものもきっとないのだろう


しばらくすると、鳩は同時に飛び立っていった

ご主人様と奥様は飛び去ったハトの方角を追って


「明日も来るかしら」


「きっとくるよ」

ご主人様は呟くように言いました


 ワンわんわん

ご主人様が帰ってきました

「今日は秋葉で買い物して来たよ」
紙袋の中をみて奥さんが言いました


「何これこの丸い壁掛け時計」

「机の上において時間を見ながら仕事すれば、スピードよく処理できるんじゃないかと思ってね。大きくないとだめなんだよ。1000円だよ。やすいだろ」


「こんな大きな時計を机の上に置くって、バカじゃないの。わらわれるわよ、やめてよ」

ご主人様は最近トヨタの看板方式に痛く感激、6,7冊も本を買ってきて3,4日で1000ページも読むと言う懲りようなのです。 もっともでかい時計はトヨタ方式には書いてないようですが


”そして整理と整頓はどうちがう? ”

などと奥さんや太郎君に質問などしているのです
もっともそういうことはまず自分の部屋で、実行して見本を見せてくれないと説得力ないわよと、反撃されているのですが)

しばらくするとケーブルテレビの番組表がないと、ご主人様がさわぎだしました。
「またはじまった」
と奥さんと太郎君は顔を見合わせています


太郎君がいいました
[だからやなんだよ.2KSなんだから」
と言って自分の部屋に行ってしまいました
「おい、2KSってなんだ」


「くさい、きたない、さわがしいってことらしいわよ」
「なるほど。Sっていうそういう意味か。なかなか考えてるね」


「バカね、感心してる場合じゃないでしょう」

犬 ワン

ご主人に電話がかかってきた。
問題ばかり起こす親戚からのようだペンギン


絨毯にうつぶせで聞いていると
今度は、フィリピン女性と結婚したいと言っている
しかも子供がいるんだが、それが父親が妊娠した事がわかると
どこかへいってしまって、子供は父親知らず

なんて事だ。ぷっくっくな顔

日本人だったら確実に堕胎したろうとご主人は憤慨している。

父親がわからない子供なんて、日本人社会ではありえない、第一世間に対しみっともないじゃないか

ところがそのフィリピン女性は親戚にこう言ったそうだ


「日本人はおかしい、人の命をいい加減に扱っている
ペットは葬式まで出して大事に扱うくせに、赤ちゃんは平気で堕胎する
人間の命は神から与えられた聖なるものなのに。

父親がいないからといって、簡単に殺人まがいのことなどするのはそっちのほうがおかしいよ」

ペットの話しは私ペットのケンタは面映いですが
ウーンこれはフィリピン女性のほうが正しいような気がする
遊園地

フィリピンはカトリックの国だからかもね
離婚、堕胎はご法度
日本人は集団の秩序(世間さま)にやかましいと言う事もあるだろうけど

命の次元で考えればフィリピン女性を簡単には非難できない
それどころか日本人こそ反省しなければいけないかもね

ワン牡牛座



奥さんが原付オートバイのナンバープレイトを取ってきた

(ご主人様のです)

「ねーねーあなた縁起がいいわよ、このナンバー」
「あ5041 あー語呂良いですって。」
「なーるほどこれは縁起がいいな」

「最後が2だったら大変なとこだったわね」

「何でだ」

「だって あ5042 あーごろっと死に じゃないの」
と言って 奥さんは明るく笑った

「ゴロットシニ ごろっと死に 

おもしろいわねー」

「何でそんなにうれしそうに言うのかねー

 君はー」

妙にうれしそうな様子にご主人様がいいました。

「だって あーごろっと死によー」

とご主人様の顔に近づいて
奥さんはいいました。

そのあとなぜか笑いました

「ふん

普通は暗く悲しげに言うもんじゃないのかそういうときは」


ご主人様は私に向かって言いました

「ケンタ 女ってやつは正直だよな 

そりゃ俺が死ねば家のローン
はチャラ、生命保険は降りる 

言うことないわけだがな」

それを台所で聞きつけた奥さんあわてて

「そんなわけないでしょうあなた~~ドキドキラブラブ

しかしやっぱりその声は、うれしそうにご主人様には聞こえたのでした


ワン犬

梅雨もそろそろ明けそうな今日この頃

奥さんがご主人様に話しかけている
聞いていると、近所のおばさんのことらしい

「ねーねー、あの古林さんなんだけどさー」
「ああーちょっと個性的なおばさんだろ」

「あの人の庭ね凄くきれいなんだけど
それでとおりがかった近所の若奥さんが

{雑草も、一本もなくきれいですね、
どうしたらそんなにきれいになるんですか?}

って聞いたんですって、庭にいた古林おばさんに」

「へーそれで?」

「そうしたら、

美川健一口調で

{ふん、一本一本抜いてるのよ、決まってるでしょキスマーク

って言ったんですって,
  

アハハ

古林さんが言うには、庭に出てくる、ナメクジもひとつひとつ捕まえてるんですって」

「ほんとかよー」

「それがね、ノートにつけて数えてるんだって言うのよ
 それが去年は2350匹だったってかたつむり

「エー、一年でか、ほんとかーげっそり

「ほんとなのよ、塩の入った袋に捕まえては、いれるんだって」

「へー、内の庭には一匹も見かけないがなー」

「団子虫も一匹一匹取ってるらしいわよ]

「そいつは何匹だったって?」

「それは聞きそびれたわ、アハハ」


かたつむり人間界にはまめなお人がいるもんですね 犬 ワン

編集する 全体に公開
奥さまがインターネット通販でピッコロを買いました
5年前からほしかった物だったそうです。
時々鳴らしていましたが、やがて飽きてしまい
お蔵入りです まあよくある話です


ある日、奥さんの留守の日
ご主人様は私の頭をなでながら語り出しました

「昔の事だけど、彼女と同棲していたころ
一度別の女性と食事をともにした事があってね

その経過のやりとりを、携帯を家に忘れて出かけた時、メールを読まれてしまったんだ

その日家に帰った私を待ち受けていた彼女は目が据わっていた
私に裏切られたと、それは怒ってね。

  互いに話しているうちに、彼女は感情が高ぶってきたのか
突然声を上げると
髪を引っ張るわ
頭をボカボカ殴るわ
ワイシャツのボタンは千切れて飛ぶわ
大変な暴力だった。

私はひたすら髪を押さえて、じっとして逆らわず
嵐が過ぎ去るのを
待った

彼女は
「傷ついた
  信頼していたのに、裏切られた
   一度破られた信頼は二度と取り戻せないのよ」
とそう言った

それから数日すると、家にフルートが届いた
彼女が買ったフルートだった

それから時々彼女の吹くフルートの音(ね)が家に、流れるようになった...




ご主人様にもそんな過去があったんだ

犬ワン
犬

ご主人様がマイミクさんのブログの、化粧品紹介を見ていて言いました

「おい、イチゴ鼻って知ってるかい。」
「エー、何それ」奥さん

「鼻の毛穴に汚れがたまって、イチゴみたいに見えることだそうだよ。それをきれいにする泥石鹸というのを,売ってるよ」

すると、聞いていた太郎ちゃんが
「それ買ってよ」

「なんだなんだ、お前の鼻は別に、イチゴ鼻じゃないぞ」とご主人
「そんなことないよ、ほら見てよ」
と、太郎ちゃんは奥さんに鼻を突き出しました。
多少赤みがかった鼻は、それでもつやつやしていて
少しも毛穴は汚れていません
「べつに...
やっぱり普通よ」
「よく見てよ、ほら
イチゴ鼻になってるよ」

と太郎ちゃんはあくまで、強情に言い張ります
ご主人様と、奥さんはあきれて顔を見合わせています

「じゃあお金を出せよ、出したら買ってやるよ」
すると、太郎ちゃんはすごい勢いで自分の屋に行き、2千円札を、テーブルの上にポンと置きました

「じゃあ,買ってよね」
「わかったわかった」
それを聞いて、満足そうに太郎ちゃんは自分の部屋に
いきました。

ご主人様は
「思春期ってやつだよ」
と言って、奥さんとうなずきあいました。

犬 ワン

ご主人様と奥さんがベランダを眺めていました
物干し竿より置くにある、円形の物干しの上に2羽の
ハトが寒さを防ぐように空気をいっぱいためて膨らんでいました。

「ねーねー、見てみてハトちゃんが止まってるわよ。かわいいわねー」
「外は風がびゅうーびゅうー。ここは風は来ないは、日当たりはいいわ、
おまけに水場まである。一番いい環境を見つけるんだな鳥は」

ご主人様が窓に近づいてガラス越しに、見つめると、ハトの目がパッチリ開いてこちらを見つめました
又安心したように目を閉じ、羽毛をふっくらさせ眠っているようです

「何かしあわせになってくるなー、見ていると....」
と御主人様

突然ベランダのばあさんの部屋の窓が開くと、
ばあさんが叫びました
「またはとが来てる!」
というなり箒を取ると、ハトめがけばたばたとひっぱたき始めました
一斉にハトは飛び立ってゆきました
....

ご主人様と奥様は一瞬の出来事に
あっけにとられお互いの顔を見詰め合っていました

(ばあさんいわく ハトは糞をしてベランダや洗濯物を汚す)

...だそうです

ご主人様は、フンくらい掃除すれば済むことだろうと、フンガイしました (笑)

ワン犬

ご主人様の見た朝の満員電車での出来事です

「驚いたね
朝、渋谷駅に滑り込んだ満員の車内から、堰を切ったようにあふれ出た
サラリーマンの群れの中で女性の叫び声があがった
振り返って見ると
薄いブルーの服に包まれた若い女性が、腹ばいの姿でうつぶせになっているんだよ。ホームの床の上にだ

気分でも悪くなって崩折れたのかなと思ってみていたら
今度は肩を両手でつかみ合った男たちが出てきた
喧嘩だ。

どうも彼らに押されて突き倒れたんだよ。女性は
朝を急ぐサラリーマン達は軽く見やるだけでどんどん通り過ぎていく
誰も止めない
ベンチに座っていた2,3人の白人の外国人もジロジロ見ているだけ

俺も行きかけたんだけど、引き返して仲裁に入ったんだよ

”まあまあ、お互い朝から気分良くないじゃないか
止めようよ、馬鹿な真似は ”
と互いの組み合った腕を引き離そうとしたんだが
びくともしないんだよ」

「えー仲裁したの
止めなさいよ、刺されたらどうするの
 えー」

「だれが刃物持って通勤するんだ。バカ言うな」

「なぜ仲裁したかというと、こういう文化は良くないと思ったんだな
チラッと意識がよぎったんだよ
喧嘩しているのを、大勢でながめながら、誰も止めに入らず
横目で見て通り過ぎていくだけ その醸される空間は
ぞっとする冷たさだ
怖いね
異常じゃないか
どこが先進国だ、文明国なんだ
これじゃあアフリカの土人以下だよ

俺が仲裁する事によって、それをみた人の意識にイメージトして残れば同じ事がおきたら
その人は仲裁するようになる...それが他の人にも伝わっていく
そして喧嘩を見たら仲裁するという
そういう人々の文化が作られていく」

「喧嘩の仲裁も文化なの?」

「立派な文化だよ」

「。。。。そおかな」

犬 ワン