以前、ブログで紹介しましたが、メンタルヘルスマガジン『こころの元気+』を発行しているNPO法人コンボ が監修した『うつ病の人の気持ちがわかる本』をようやく買いました。この本にこめられた思いは、

●いま、うつ病で悩んでいる人に
→同じ病気を経験した人の体験談や工夫を知ってほしい
→少しでも病気の苦しみをやわらげてほしい

●うつ病で悩む人の周りにいる人に
→うつ病の人の苦しみや本当の気持ちを知ってほしい
→本人の気持ちに寄り添った見守りをしてほしい


だそうです。うつ病は病気のつらさだけではなく、わかってもらえないこともつらさの一因です。この本には、うつ病の本人の言葉がたくさん掲載されています。ふだんなかなか言いにくい家族へのお願いや、どう寄り添えばいいかわからない家族の戸惑いもまとめてあります。お互いの接し方や、病気への向き合い方がみえてくるでしょう。

以下、「コンボお知らせメール便」より引用です。
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この本はイラストや図表をたくさん使いながら、うつの人の気持ちや対処法を、わかりやすく説明した本です。

はっきり言って精神科のお医者さんに「休みましょう」と言われて「休み方」のわかるうつ状態の人はいないと思います。僕は最近「大いなるうつ状態」になって主治医に「1週間休やすみましょう」と言われました。「休むって何をしたらいいかわかりません。」と主治医に言ってしまいました。それは、自分が「大いなるうつ状態」であることを確認するきっかけになりました。その答えがこの本にはありました。

第2章「わからないから不安になる」には「休み方」がわからない」という項目があります。ここにも本人の体験談が載っています。

というように、うつ状態の重かったあの時、言葉にできていれば・・・という思いが、「あれはここ」、「あれもこれ」と何もかもが載っている本です。

第3章の「見守るってどういうこと」では必ず誰もが知ってる「励ましてはいけない」は、もう書かれていません。「励ます以外にどうすればいい?」が書いてあります。
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天国はまだ遠く~うつ病とワーキングプアからの脱出~-うつ病の人の気持ちがわかる本

内容(「BOOK」データベースより)


本人の言葉にできない心の訴えや、本当の思い。うつ病をより深く理解して、回復におおいに役立つ決定版。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)


大野 裕
独立行政法人国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター長。元慶應義塾大学教授。1950年生まれ。慶應義塾大学卒。同大学の精神神経学教室に入室。コーネル大学医学部、ペンシルバニア大学医学部への留学を経て、現職。精神医療の現場で注目されている認知療法の日本における第一人者。日本認知療法学会理事長。日本ストレス学会副理事長、日本うつ病学会や日本不安障害学会の理事など、諸学会の要職を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)