自己啓発本は、いろいろ読んでいますので、もちろん勝間さんの本も買おうかと思い、手に取ってざっと読んでみるのですが、どうも難しくて理解できそうもない気がして、勝間さんの本は1冊も読んだ事がありません。一方で、香山さんの本は、何冊か読んだ事があり、『しがみつかない生き方』も読みました。

そんなわけで、私はカツマーではないので、どちらかといえば勝間和代さんにはあまり興味がないのですが、TVに出ているときに見たりし て、大体の人物がわかります。香山さんは、精神科医ということで、どうしても無条件に信頼してしまい、 彼女の方が好きです。私はカヤマーかもしれません笑

対談を読むと、お互いどちらも歩み寄りがない。香山さんの弟さんが、「日経vs東スポの対決だ」と言ったのが余りに言いえていて、笑ってしまいます笑

そもそも、この二人のターゲットにしている読者層が全然違っているので、 議論が成立していません。 香山さんが言うような、努力をしたくても自己投資をするような資金がなかったり、 精神疾患で努力どころでないような人を、勝間さんは本音の部分では読者層として はなから対象にしていないのでしょう。

しかし、香山さんが言うように、勝間さんは努力が万能であるかのように あまりに努力の効能を強調しすぎており、勝間さんがすすめるノウハウは決して 万人にとって有効なものではない。 一体勝間さんが説くような努力の果てにいったい何があるというのか。 年収が10倍もアップするなんて言うことが現実にそうそうあるわけが がないわけだし、勝間さんは努力をしても叶わない現実もあるということを正直に 言うべきだと思いました。

一方、香山さんも医者になるほどの人で、本を何冊も出版するよう人なら、 本当は人一倍努力してきているはずであり、自分が反カツマーの代表であるか のような主張もどうなのか。 “下降のカヤマ”はちょっと自分のことを卑下し過ぎではないかと思いました。

香山さんの質問である、努力で幸せになれるかの回答は簡単です。 努力して幸せになれることもあればなれないこともある。 従って、不毛な論争にしかならないのは当然。残念ながら、だらだらとわけのわからない議論(井戸端会議)を最後までやって いるなという読後感しか残りませんでしたザンネン…。

天国はまだ遠く~うつ病からの脱出~-勝間さん、努力で幸せになれますか

商品の説明(Amazon.co.jpより)

内容紹介

あなたの不幸せにはワケがあるビックリマーク

ふ つうの幸せを手に入れるための処方箋を説いた香山リカは、成功者のアイコン・勝間和代を目指すなと書いた。そもそも勝間は<成功者>なのか、 ふつうの幸せとは何か、仕事、結婚、出産……は幸せに結びつくのか。いまもっとも話題のふたりが真正面から議論した350分の記録。


勝間和代

「やる気は開発できる能力。努力そのものが幸せなんです」

「努力というのは、別に苦しいものではないんですよ。プロセスが一番楽しいところに自分の時間を使えばよくて、つらい努力ならやめていいんです」

「努力をすると、より簡単に幸せになれるということです。私はわりと近道を教えているつもりなんですね」

「気持ちよくおいしいご飯を食べて、お茶を飲んで、好きな人や愛する家族と時間をすごし、その毎日をサポートするための経済的な余裕を、自分の得意技を社会で発揮することで得る、そんな毎日が幸せなのです」


香山リカ

「なぜ、こんなやさしくてよい人が“負け組”などと呼ばれなければならないのか」

「効率をよくして、努力をして競争に勝ち、成功を収めることがそれほどすばらしいことなのか」

「努力ぎらいの人がいてもいいじゃないか、というだけではなくて、努力したけれど思ったような結果が得られない人、アクシデントによって努力を中断せざるを得なくなった人についてはどう考えればよいのか」

「コンビニの150円のワッフルで十分幸せ! カツマーにとっては、意外な言葉なんじゃないだろうか。それだけなら私とあまり変わらないけれど、そのためにもスキルアップが必要、というところがかなり違う」

内容(「BOOK」データベースより)


著書『しがみつかない生き方』で、ふつうの幸せを手に入れるためには「“勝間和代”を目指さない」と書いた香山リカ。成功者のアイコンとしての勝間が唱え る効率・合理主義に疑問を投げかけた。かたや、勝間和代は「香山さんの著書を読み、迷ってしまっているあなたに読んでほしい」と反論書『やればできる』を 書いた。誰もが不安を抱え、幸福実感度が低い日本で、幸せを感じるにはどうすればいいのか。そもそも何がふつうの幸せなのか。350分に及ぶ2人の徹底討 論。
 

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)


勝間 和代
1968年、東京生まれ。経済評論家、公認会計士。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。当時史上最年少の19歳で会計士補の資格を取 得、大学在学中から監査法人に勤務。アーサー・アンダーセン、マッキンゼー、JPモルガンを経て独立。現在、株式会社「監査と分析」代表取締役、内閣府男 女共同参画会議議員、中央大学ビジネススクール客員教授。少子化問題、若者の雇用問題、ワークライフバランス、ITを活用した個人の生産性向上など、幅広 い分野で発言している

香山 リカ
1960年、北海道生まれ。精神科医。立教大学現代心理学部映像身体学科教授。東京医科大学医学部卒業。豊富な臨床経験を活かし、現代人の心の問題のほ か、社会批評、文化批評、書評など幅広いジャンルで活躍し、現代人の“心の病”について洞察を続けている。専門は精神病理学だが、サブカルチャーにも関心 が高い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)