こんにちは。アイビーおじさんです。

2月20日、カーシェアリングの「カレコ」は、「三井のカーシェアーズ」へと改名します。これに先立って新車種が導入されましたので、そのうちのひとつ「CX-60」を見ていきましょう。

 

・これは完全勝利で間違い無いでしょ、、、

今回新たに配備された車は、マツダ「CX-60」。新たに開発したラージアーキテクチャを適用したクロスオーバーSUVです。とかく大きなSUVで、フロントのデザインが好きなんですよね、これ。

今回はグレードの事前発表がありませんでしたが、グレードは「25S L Package」です。ガソリン車の中間グレードで、レザーシートを標準装備しています。

5人乗りなのは「CX-5」と共通ですが、最大の違いがCX-60は後輪駆動(FR)になっていること。今になってFRの新型が出てきたことにまず驚かざるを得ませんね。最小回転半径は5.2m。MAZDA3よりも小回りが利きます。なんならかなり小さな5ナンバーのコンパクトミニバン、ホンダ・フリードと同じくらい小回りが利くと言えば分かりやすいでしょうか。

車両サイズは4790×1890×1685。車両サイズはとにかく大きいんですが、これでも一応「MAZDA6 WAGON」よりも短いです。三井のカーシェアーズでは「ミドルプラス」料金で乗れる車で、このクラスには他に「ハリアー」や「レヴォーグ」なんかもいます。

エンジンは排気量2.5Lの「PY-VPS」。直列4気筒で廉価グレードに用いられているエンジンです。


https://kblognext.com/archives/30731.html


実は以前、CX-60が発売直前に東京駅などで展示イベントで行脚していったのですが、そこから1年ちょっと経ってようやくカーシェア配備と相成りました。


リアを見てみましょう。かなり大きい車だなぁ、というのが見て取れます。それこそなんでしょうね、とりあえずデカい。が、言われないとCX-5の新型か?と思いたくなる。変に角をつけたくないマツダらしいデザインではありますが、他とは違う感じがしてきます。なんとなくですけど、アウトランダーPHEVに似てるような気がします

ホイール。シルバー塗装された20インチの大径アルミホイールです。大きなブレーキディスクにも目が離せません。

横から見てみます。衝撃的なくらいボンネット長いですね。ボディの3分の1がボンネットでできてる説あります。ボンネットが長いのは今に始まったことではないにせよ、それにしても長い。これをやりたかったがためにわざわざFRにしたわけですから驚きです。なお他にも理由はあるらしく、「燃費を追い求めるためには3.3L直6だ→そのままでは収まりきらないから縦置きFRにしよう」という流れがあり、この車はここからさらにFRのまま既出の直4・2.5Lガソリンエンジンに戻しています。

車内を見てみましょう。三井のCX-60は黒色内装をチョイス。レザーシートを採用しており落ち着いた内装になっています。まぁ、最近のマツダって似たような内装の車多いよね、と言いたくなるものですが、センターコンソールの異常な大きさがこの車の本質を物語っています。

ではそのセンターコンソールを見てみます。シフトレバー周りを除き、基本的には第2世代魂動デザインのMAZDA3やCX-30と共通の操作系です。

シフトレバーは構造が異なり、「左に倒してRレンジにしてから、手前に引く」特殊なもの。MX-30で先行して採用されていたものです。マニュアルモード用のレンジはありません。そして、MT車の設定も元からありませんでした。

パネルこそプラスチックですが、幾何学模様を入れて高級感を演出。これだけでだいぶ違いますね。

その周囲。エアコンの操作スイッチが綺麗にまとまっています。いちいち高級感を演出してくるのは割と凄いです。

ディテールを撮り損ねましたがエアコンは左右分割式。シートヒーターとステアリングヒーターを備えています。

「25S L Package」のひとつ上のグレード「25S Exclusive Mode」との違いはかなり分かりづらいものですが、シートベンチレーションの有無で区別できます。この車にはありませんでしたので、L Packageの方でした。他にも違いがあるので一つ一つ見ていきます。

ステアリング周り。基本的な配置はMAZDA3やCX-30などと同じですので、これらの車種に乗り慣れていれば大丈夫と言えるでしょう。ちなみにマニュアルモードがない代わりに、パドルシフトがついていますね。

メーター。まぁ、MAZDA3やCX-30で見かけるものと全く同じものですね。ウルトラマンとジャックとゾフィーの顔くらい区別できない。

運転席横のコンソール。「ライズ」とかで見られたような、コンソールからやや上方に向かって伸びていく掴みどころになっています。これはこれでアリ。アクセントで刺繍入ってるのいいですね。エレガントな雰囲気を醸し出してくれます。

ナビは10.25インチの大画面を採用。しかしこれでもCX-60の中では小さい方で、更に上があるそうです。360°ビューモニターも標準装備です。

グローブボックス。内側に直接滑り止め加工がされており、技術点高いですね。この加工してあるだけで高級感が更に高まります。これやっぱりレクサスと本気の勝負できちゃうんじゃないですかね。

コンソールボックスは2分割式の扉で、このように左右に向かってパカっと開きます。中にはUSB-C端子が2個搭載されています。

2列目シート。広いとは言えませんがまぁ許容範囲ってところです。まぁマツダの考え方がショートキャブ派なものですから…とはいえ必要十分な広さは確保されています。

座ってみるとこんな感じ。一応余裕で座れはしますが、足を動かせる余裕はありませんでした。けどまぁこの広さなら十分でしょう。

車両中央部にはUSB-C端子が2個と、後部座席もシートヒーターが装備されています。なお後輪駆動なので、この下には2WDであってもドライブシャフトが通されています。2列目中央の人は肩身が狭くなっちゃいそうですね。

CX-60のトランク。かなり奥行きがあり、多くの荷物を積むことができます。うん、でかい。

 

・CX-60の乗り味をチェック

動き出した瞬間から、あっこれは何かが違う、と感じられます。というのも1速のギア比が5.258と見たことない大きさになっており、出足は他のどの車よりも良いです。2速で普通のAT車みたいな加速ですかね。

この車、これまでのマツダ車とは違ってミッションが8速まであり、しかも一般的なトルクコンバーターを使わずにMT車のようなクラッチで発進する独特な機構になっています。それゆえ、ギア比の高さも相まってやけにダイレクト感のあるMT車のような立ち上がりとなります。

まぁ、最近バスで見かける「AMT」にかなり近い構造と言えばわかりやすいですかね。

1速からの発進はそれこそマニュアル車のそれに極めて近い感覚です。2速も他の6AT車の1速とほぼ変わらないということもあり、そんなに踏んでないのにぐんぐん加速していくんです。てか廉価グレードでこれなのか。ディーゼルはもっと凄いんでしょうね。

乗り心地としても、実は突き上げが激しいというレビューがあったそうですが、上位グレードと異なりリアサスのスタビライザーが装備されていない(+α)そうで、むしろその方が乗り心地がいいらしいとのこと。運転者がこの独特の乗り心地に酔いしれたならいいんですが、同乗者がこの乗り心地を良いと思えるのかというのは微妙なところです。

今回のドライブでは、最初に配置されたステーション「新宿サブナード」から西へ向かい、途中にあったENEOSで洗車。ここのENEOS、セルフ式なのに車を洗車機に据えつけてからコマンドを送って洗車できる構造のため、このように車外から車が磨かれ綺麗になっていくところを見ることができます。

最後に乾燥。やはり車のサイズが大きいので、洗車機に入れるのも一苦労でした。

万人受けはしなさそうで人を選ぶ車だなぁとは思ったものの、デカいことと乗り心地が少し微妙だという点以外は何一つ不満がない車で、久しぶりに運転がとにかく楽しいと思えた車でした。是非、このCX-60に乗って、ドライブを楽しんでいただきたいです。


結論!

ミドルプラスじゃなくてプレミアムの方がいいでしょ!流石にお得すぎる!