こんにちは。アイビーおじさんです。

今回もまた凄い車を紹介してみようと思います。あんまり知らない人が多いかもしれませんが、要するに「隠れた名車」かもしれない、そんな車です。

マツダ・MAZDA3。聞いたことがない車種かもしれませんが、まぁ見てってくださいな。

 

・MAZDA3ってどんな車?

MAZDA3は、マツダを代表するコンパクトカーのひとつ。3ナンバーなのでコンパクトカーと言うにはいささか大きすぎるかもしれませんが、ライバルの「オーリス」改め「カローラスポーツ」(3ナンバー)がコンパクトカー扱いされることが多いので、これも一応はコンパクトカーで間違いないでしょう。

当車は相当昔まで遡ると「ファミリア」という名前で、一度「アクセラ」に改称し、更にグローバルネームの「MAZDA3」へと改称したという経緯を持ちます。トヨタならヤリスと同じ経緯で、4代目でネーミング変更したのもヤリスと同じですが、こちらについてはラリー云々ではなく「CX-5などアルファベットと数字の車名が浸透してきたから」という理由でのネーミング変更です。

最近のマツダ車はどれもデザインがよく似ていて、それによってブランドイメージの確立を目指しています。代表的なものがこれ。

 

この大きなフロントグリルと、その下の「シグネチャーウィング」と呼ばれるパーツ。これが、近年のマツダ車の象徴です。

ここでちょっと変わってMAZDA2を見てみますが、これも似たような見た目をしていますよね。マツダと一目で分かる、そんな車を目指しています。MAZDA3の場合、ハッチバック車はシグネチャーウィングが黒く塗られているのが特徴です。

横から見てみます。最近の車はボディラインを目立たせて形作っていく印象が強いですが、MAZDA3の場合はその正反対でボディラインを排除。平面的な美しさを重視しているので、極めて滑らかな仕上がりです。まぁ、この角度から見た場合、スチールホイールなのが目立ってかなりカッコ悪いんですけどね・・・

後ろから見てみます。ピラーが信じられないほど太いのも、このMAZDA3の特徴のひとつ。しかし、これはこれで一体感があって中々カッコいいんです。

 

というようにMAZDA3がいかに美しい車であるか見てきましたが、このMAZDA3は2020年に「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。その年に発表された新車で最もデザイン性に優れた車が選ばれ、過去にはマツダ・ロードスターが選ばれたこともあります(しかもワールドカーオブザイヤーとの同時受賞)。日本車で2例目の快挙です。

この「MAZDA3」の前の「アクセラ」はマツダの代表車種であったとともに教習車として使われることが多かったのですが、このMAZDA3の登場を前に教習車のベースがMAZDA2セダン(国内未発売)に変更されたので、MAZDA3の教習車はありません。

ここで、MAZDA3の主要スペックを見てみます。

 

ボディサイズ:4460×1795×1440

定員:5名

排気量:1.5L/1.8L/2.0L

エンジン:P5-VPS型 直列4気筒直噴DOHC/S8-DPTS型 直列4気筒直噴DOHCディーゼルターボ/PE-VPS型 直列4気筒直噴DOHC/HF-VPH型 直列4気筒直噴DOHC(マイルドハイブリッド)

トランクサイズ:840×1100×710

 

はい。エンジンの種類ありすぎです。加えてハッチバックタイプとセダンタイプの2種類あるので、大雑把に分類してもなお8種類のバリエーションがあることになり、ややこしいことこの上ありません。大手カーシェアリング事業者の中で見ると、MAZDA3はタイムズとカレコが導入しており、2社とも1.5Lのハッチバックタイプしか用意していないので迷うことはありません。ただし両者ではグレードが異なります(タイムズは法人向け「15C」、カレコは「15S Touring」)。また、MAZDA3に限らず現在ほぼすべてのモデルにディーゼルエンジンを搭載したグレードが存在しますが、MAZDA3の場合はそのディーゼル車以外全てのグレードでMTを選択することができます。

ただ実のところ、北米仕様にはCX-8やかつてCX-5・MAZDA6にも採用されていた2.5Lガソリンターボエンジンを搭載したグレード(もし日本にあれば「25T」グレード)があり、230PS・428Nmのハイパワーに耐えられる屈強なシャーシが使われています。がしかしカーシェア車両の排気量は1.5L。2.5Lターボエンジンの半分程度のパワーしかなく、シャーシは結構なオーバースペックと言えるでしょう。

運転席をご覧に入れます。写真はタイムズのMAZDA3ですが、カレコのものは上位グレードのためエアコンが左右別制御のオートエアコンに変更されています。前記事で紹介した「ヤリス」に近い高機能なコックピットですが、より運転を楽しめるように様々な工夫が施されており、アクセルペダルの形状も他の車とは違って「オルガン式」が採用されています。内装はとにかく上質そのもので、「日本車だし安っぽいだろ」と思って乗ると必ず後悔します。

中央にはやはり、ディスプレイオーディオ。ヤリス同様これもスマートフォンを接続してやればスマホ側の地図アプリが使えますが、それだけじゃありません。

このMAZDA3のディスプレイオーディオも純正のものですが、タッチパネル式ではありません。シフトレバー手前のスイッチ類で操作するタイプのものです。操作方法がやや複雑なためここでは詳細な紹介を控えますが、モノは秀逸。

そして実はこの車、スピーカーの音質がたいへん良いのです。なんでもいいので適当に曲を流すと分かります。超高級イヤホンでも付けてるかのよう。一応カーシェアの車は高級なスピーカーを付けているわけではありませんが、MAZDA3の場合は配置を綿密に計算したうえでPioneer製のスピーカーを設置したことで、にわかには信じ難い高音質を実現。しかもこれで純正ノーオプションで、さらに上位のオプションでBOSE製のオーディオが搭載できるって言うもんだから凄いですよね。

また、電動パーキングブレーキが標準装備です。同じく電動パーキングブレーキを装備するC-HRやヤリスクロスはシフトレバーと連動しているのでいちいちパーキングブレーキをいじらなくていいのですが、MAZDA3はシフトレバーと連動しているわけではないので毎回パーキングブレーキを操作する必要があります。もしかしたらこれも運転を楽しめるようにあえて連動させていないのかも・・・!?

そしてこちらがMAZDA3の計器類です。ちょっと上品かつスポーティーな見た目をしていてアナログっぽいですが、実は中央のスピードメーターだけはデジタル式です。液晶画面にスピードメーターを表示させているだけで、これもデジタル表示への切り替えが可能です。

 

・MAZDA3の走りをチェック

このMAZDA3の走りは、やや硬派。乗り心地が少し硬めのセッティングで、後輪のサスペンションは左右輪がつながっている車軸式となっています。車軸式サスペンションを採用した車はよく安っぽいと言われがちですが、これこそMAZDA3の乗り心地向上のミソ。わざとこれにしたって言うんだからびっくりです。しかし、その方が逆にほとんど車体に揺れが来なくて安定してくれるんですよね。

マツダの車はOEMの軽自動車などを除いてCVTではなくATを採用しています。長年にわたる改良で、ATでも変速ショックはほとんどありません。

先述の通り、タイムズとカレコのMAZDA3の排気量はともに1.5L。やや控えめなスペックですが、それでも自然吸気の軽自動車のような非力さはありません。その分エンジンの吹け上がりがよく、4000rpmくらいの高回転域も使います。マニュアルモードで5000回転以上の高回転域まで回しても軽やかにエンジンが回ります。

じゃあ高速道路では重くないのか、と思いますが、車重は1340kg。だいたいシエンタやフリードなどのコンパクトミニバンと同じくらいの重さですから、自然吸気の軽自動車のようにまったく余裕が無いわけではありません。手動操作で変速して3~4速で80km/hくらいまで引っ張る走りをするのも面白いですよ。もちろん、クルーズコントロールを含めて安全装備は全部乗せ。安心して運転を楽しめます。

 

というわけで、マツダ「MAZDA3」をご紹介いたしました。ブログで書くよりまずは乗っていただいた方が、より深くMAZDA3の魅力に触れられます。3ナンバーだからと遠慮しないで、一度でいいですからMAZDA3に乗ってみてください。

 

 

ちなみにですが、最近ウィンカーの点滅のし方が変わりました。一瞬でピカっと光った後、緩やかに消えていくタイプです。CX-30は元々全車このタイプでしたが、MAZDA3にも波及してきています。