家に戻るまで降り続いていた激しい雷雨がピタリと止んで、空気をクリアにしてくれていました。


空が街を綺麗に洗い流して、ひときわ光る星が私の未来を指し示すように、彼の街が私を両手を広げて迎え入れてくれました。


彼の家に向かう道は二人のハネムーンロードになりました。



もちろん問題から逃げてるままでは解決しないので一度戻って息子と話しました。

元旦那のいる家に帰りたくないこと、誰にも言わないこと。


息子は理解してくれました。



そして元旦那には、まず書面で弁護士を頼んだことを知らせました。


弁護士に慰謝料の件と謝罪の件を織り込んだ書類を作成してもらって裁判にすると話しました。



「そんな面倒くせーことしなくていいよ。出てきゃいいんだろ!出てきゃ。」


騙されたとか、無駄な人生だったとか悪態をつきながら、その月の終わりには出て行ったのでした。