翌日、彼は早い時間からずっとついててくれました。朝からずっと一緒にいられる喜びが手術の不安を和らげてくれました。
それでも目を手術するという事はやっぱり大変な事でした。
点眼薬で麻酔が効いてるとはいえ目に針を刺して中の血や癒着した膜を剥がしていく様子を全て見なくてはなりませんでした。針が目の中の汚れを吸い取っていく様子はとても変な感じでした。
2時間半かかった手術は長く感じてとても疲れました。その後に眼帯を付けられましたが、とても不自由さを感じました。
それでも彼が真っ先に私を迎えてくれて抱きしめてくれてよく頑張ったと褒めてくれました。
大人になって褒められることなどなくなっていたのでとても嬉しくなりました。
私にしてみたら、嫌だと放棄していた自分の未来に向き合って行くことは思ってもいないことでした。
でも頑張って行こうと決意した私を、彼が褒めてくれてるのがとてもとても嬉しく、やる気を持たせてくれました。彼さえいてくれたら何もいらないと思っていました。
私がベットで寝ながら手を握って彼と話していると突然、妹がお見舞いに来てくれて、彼と鉢合わせてしまいました!私たちは慌ててしまいました。
彼は
「あっ、えっと、じゃ、もう帰るね。」
と、部屋を出て行ったのでした。
「え?誰?お姉ちゃん!どうゆうこと?」
「あ、えっと、彼氏...なの。」
心の準備もないままに考える時間もなく、そのままの状況を話すしかありませんでした。
そして妹は
「賛成しかねることだけど、お姉ちゃんが今の旦那といることはお姉ちゃんのためにはならないし、ずっと離婚した方がいいって言ってきたからこれを機に離婚するなら応援するよ。とにかくあいつとはわかれなよ!そのきっかけになるならいいんじゃない?」
「内緒にしてくれる?」
少し考えて妹は
「わかった。お姉ちゃんの離婚は応援するけど彼のことは別だからね!」
結構キツめのお叱りをうけてちょっと凹みました。
でもすぐに彼にメールをしました。
マコ:妹が帰りました。内緒にしてくれるそうです。さよならも言わずに帰してしまってごめんなさい。それと素敵なプレゼントありがとう。大事に使うね。ありがとう。
かず: 今日の手術よく頑張ったね。今日の妹さんの事もそうだけど2人の将来の為にはどんな問題でも毅然と切り開いていくマコの姿には、感動すら覚えます。俺も早くその気持ちに応えたい❕。
ただベタベタしてるだけの男じゃないんだって所を見せたい。
そして、本当の意味で、惚れさせたい。
会う度に思います。今日は色々有って疲れたでしょ。ゆっくり休んでね。
彼の存在が私を支えてくれていました。病気の治療にも前向きに取り組む覚悟を持てました。
彼に出会って私の未来が変わっていきました。