「どういうことなの?」


私は心の準備も何もないまま、母に話すしかありませんでした。

背筋から冷や汗が垂れました。


「まず、千葉とは7/28に離婚したの。まだ千葉は納得してなくて、出て行ってくれてないけど私は前回の入院の時に病院で暴れたり大声出したりされて、もう限界だったから、家裁にかけて離婚したの。」


「うん。それで?」


「彼とは前から知り合いだったけど、離婚の際に力になってもらってて今も私を支えてくれてるの。」


「家は、どうするつもりなの?家の約束は?千葉さん出てったらあんたにあの家の家賃払えないでしょう?」


「頑張ろうって思ってるけど、この入院で仕事もダメになっちゃったし、また仕事も探さなきゃならないんだけど、彼も家賃を助けてくれるって言ってるの。」


彼が後ろ盾にいるから家賃は大丈夫だと言いたかった。


だが、

「彼をあの家に入れるつもりなの?」


「それはもっと先のことだけどそれも踏まえて協力してくれるって言ってるの。」



母は怒り始めました。



「あんたね。千葉さんが

ダメだからはい、次!ってころころコロコロ取っ替えて!まさかあの家に連れて入ってないでしょうね。あのご近所は私が丁寧に暮らして来たところなのよ。変な噂立てられたり変な目で見られるようなことしないでちょうだい。」


「わかった。」


「ご近所で不倫してた奥さんがどれだけ白い目で見られてたか!あなたまでそんなことやめてよね。」


またご近所への体裁やら、常識やらを振りかざして私を攻撃し始めました。


話をそらすつもりで、

「それでね、退院して戻った時に千葉がまだ出てってなかったら、相談なんだけどお母さんの家にしばらく住まわせてもらえないかと思って。」


母の懐に飛び込むしかないと思っていました。


あとは一緒に住みながら問題を解決して行こうと考えていました。


「それはいいけど。」


元々が一緒に住みたがっているはずだからこの作戦が功を奏してくれると思っていました。


「とにかく彼のことは認めないから。お母さん帰るわ。」


かなりのショックを与えてしまったようでした。