数日たって、旦那が、私はどこに行ったんだと息子に問い詰めてきたようで、入院した事を言ってしまったよと連絡が入りました。
翌日、昼間に旦那が病室にきました。
「何やってんだよ!」
「入院。」
「そんなのわかってるよ。なんで言わねーんだよ。」
「言ってどうにかなるの?」
「金とかどうすんだよ。俺の飯は?」
「見舞いに来たんじゃなくて、自分の心配なのね。」
「そんな事言ってねーだろ!」
ガシャンと椅子を蹴飛ばして私に怒鳴って来ました。
「やめてよ。病室なんだから。」
「お前が怒らすからだろ!」
目を血走らせて今にも暴れんばかりでした。
私は病室から彼を連れ出しました。
「そういう態度が嫌なのよ。病院で騒がないでよ。安静にしてなきゃならないんだから。」
「わかったよ。怒鳴らねーよ。」
そう言うと、ベットの端に座って携帯ゲームをやり始めました。
私を気使うわけでもなく、ただゲームをするだけの旦那に私はイライラしました。するとそこに娘が見舞いにやってきました。
娘は旦那を一目見るなり
「何してんの?病院に来てまでゲーム?そんなら、家に帰ってやればいいじゃない!何してんのよ!ママは患者なのよ!」
「な、んだよ!うっせーな!みんなして俺を邪魔者扱いしやがって!」
「実際、邪魔!ママが迷惑してんのがわからないの?」
ガシャン!と椅子を蹴り飛ばし不機嫌そうにタバコに火をつけそうになりました。
娘は
「外で吸いなさいよ。」
と言い旦那を外に連れ出してくれました。
娘からメールで
『奴に話した。病院に見舞いに来たならそれなりに迷惑かけるな!って。そしたら何が迷惑かわからない!って怒鳴られた。ありゃ、ダメだわ。全くわかってないよ。とにかく追い出したから。帰れ!って怒鳴ってやった。』
と。娘にまで怒られたらしかった。
それでも少しして旦那は病室に戻ってきた。
「腹減った。」
「何か食べてきたら?」
「金無い。」
そうだったのか、お金が欲しくて居座っていたのでした。
私は、お金を渡しました。お金を受け取るとブツクサ言いながらも納得したように帰って行きました。これから入院費もかかるというのに入院している私から金をむしり取っていくその無神経さに本当に悲しくなりました。
彼にその話をすると
「マコはどうしてそんな旦那さんに尽くしてきたの?マコ可哀想だよ。」
と慰めてくれました。
「今までは旦那にお金を渡すことに疑問も何も持ったことはなかった。怒らせないためにはお金を渡すことが一番手っ取り早いから。このことがおかしいなんて思わなかった。」
「マコ、ヤツからは離れた方がいいよ。」
私は本気で離婚を考え始めました。
彼を好きになったとかではなくて、この異常な生活から脱却しなければいけないと感じたのでした。