健斗にとって、彼女は仕事場のいい仲間程度の存在でした。ノリのいい仲間でただの息抜き程度だと思っていました。


「あいつだって楽しんでるんだから別にいいよな。」


健斗もまた被害者ぶって都合の良い解釈をしていました。

リオンが薄々感づいているだろうに健斗を問い詰めてこないことをいいことに、まるで公然と許可された浮気のように思っていたのでした。


「リオンは俺を責めたりしない。今は流産でそんな気力もないんだろう。リオンが元に戻ったらまた上手くやれるさ。今はちょっと休憩みたいなもんさ。」