「リオンさん、腹帯を買って水天宮様にお参りしなきゃね。あと、赤ちゃんのおくるみも買って…。」

あれやこれやと売り場を歩いているうちにリオンは冷や汗が出て来ました。お腹が痛くなってきて顔色は真っ青になり意識が飛び始めました。


「リオンさん、大丈夫?」


と尋ねられたその頃にはもうリオンは意識をなくして倒れてしまいました。


救急車で運ばれた時には、周りの人はリオンが死んでしまったのかと思ったくらい酷く出血していたのでした。


ひどい出血の末、お腹の子は…。


流れてしまったのでした。


リオンが病院のベッドで目を覚ました時にはもうお腹の子はいなくなっていました。


ベッドで目を覚ましたリオンは

「あれ、私どうしたの?」

「デパートで倒れたんだよ。」

状況が把握できないリオンに健斗は真っ直ぐに見つめて言いました。

「赤ちゃんは流れてしまった。」