母親に連れていかれたリオンは1ヶ月もしないうちにまた育児放棄され、施設に保護されました。
もう祖母はさすがに引き取ってはくれませんでした。
叔母の家にかろうじて引き取られた時も、母親がちょっと様子を見に来て、
「母さんも頑固よね。リオンのことくらい見てくれたらいいのにね。」
「何言ってんの?姉さんの子でしょ?自分で育てらんないのになんで産んだのよ!」
「私だって欲しくて産んだ訳じゃないわよ!出来ちゃったんだから仕方なく産んでやったのよ。もう、いいわよ!」
と言うとリオンの手を引いてさっさと連れ出して来てしまったのでした。
しかしその夜は寝る場所もなくて、簡易宿泊所を借りて入ると
「あんたがいなきゃ、私一人ならどうにでもなるのに!」
とリオンに八つ当たりしました。そして子供には言ってはならない一言を投げつけました。
「あんたなんか産むんじゃなかった!あんたなんか要らなかったのよ!」
と言うとプイッと出て行ってそのまま戻って来ませんでした。