「なんでもねーなら泣かねーだろ。言ってみろ。」


ぶっきらぼうに聞く中に、優しさが感じられ、彼女は小さな声で言いました。

「スポンサーの人に...お尻を...。」

「触られたのか?」

「...(泣)」

泣きながらコクりとうなづきました。


「わかった!俺がかたきをとってやっから。見てろ!」


宗はリングに意気揚々と向かって行きました。


リングサイドに陣取っているお偉いさんは、いかにもスケベそうな奴でした。宗はわざと近くでつまづいたふりをして

「おぉっとー。」

(ばしーん!)

きっついパンチを奴におみまいしてやりました。