「価値ある一生ってなんだ?」

「それは人によってそれぞれ担ってきた課題が違う。人に対しての課題がある者、対社会、対仕事、その課題は多種多様で一つだけでもないので約100年を目安に与えられてるんだ。」

「人の寿命か。」

「坊主は誰よりも死を学び人生を考えて修行を行い、人が生きるための手助けを行なっている。しかし坊主の知識を持ってしても出会う人は限られて、人生を指南できる人はさらに限られてゆく。すべての人を救うことはできないわけだ。いやいやなった坊主だが、僧侶としての使命を果たせなくて俺も死にたくなるんだ。誰しも迷って当然、間違えて当然だ。だがな、全てはその問題をどうしてゆくかが大切なのだ。」


「呑んでるか?生臭坊主。」


「呑んでるぞ。自堕落天使。」


「自堕落天使?」

「そうだ。どんなおっさんもどんなおばちゃんも天使だ。自堕落で天界を追われた。どんな事も成せる翼を持っていたのに、人間界に落とされた。翼を取り戻すべく努力していい人生を自由に飛び回るために修行するのだ!」