「死とはなんだろう。」
「お前僧侶だろ。俺に聞くな。」
「死とは終わりなのか?」
「仏の世界ではどうなんだ?」
「元々、人は罪深く、生きてるうちにおこなった業(ごう)において天国行きか地獄行きかが決定する。修行が足りないとまた人間界に落とされてて修行のやり直しとなる。」
「死ぬことはゲームオーバー、リセットされるってことか?」
「今世の宿命をクリアできなければ条件は同じで再チャレンジになるからクリアするまでは永遠にその状況から逃れる事は出来ない。」
「自ら死を選び、自らその人生を終えたとしたらどうなる?」
「修行していて、そこから逃げたらどうなる?」
「捕まってさらに厳しい修行にされるか、修行を全う出来なかった後悔に苛まされる。」
「いずれにせよ魂のランクが下がり次は犬畜生か虫だな。」
「人は輪廻転生するのか?」
「この世とあの世を行ったり来たりしながら魂を磨いているのだ。いかに、自らの欲求を封じて、世のため人のために全てを投げ打って他人に尽くして生きていけるか真価を問われる。」
「偉業を果たさないとダメなのか?」
「いや、そうではなくて今の人生において価値ある一生を送れたかどうかなのだ。」