続き3
しばらくぽかんと聞いていたが、私の頭は突然回転し始めた。
例えばこれが嘘だとして私を騙すつもりで話していることならなにかほころびが出るはずだからいっぱい不審な点を聞いてみよう!と。
「あなたは宇宙人として男性なの?女性なの?」
「宇宙人に男性や女性といった性別の区別は特にはないけれどまぁ、中性的な感じの宇宙人が多いかな。その中でも私は実は男性的な性格を持ち合わせている方だと思う。」
確かにスポーツ万能で女の子のわりにはサバサバしてて、彼女にはバレンタインにチョコを渡す女の子が多くいた。男前な女の子だった。
「どうして今こんな話をしたの?」
「実は私の任期がしばらくしたら切れるの。そしたらもうこの身体には入っていられなくなるからその前に伝えたかったの。」
「どうして、私に?」
「あなたはこの話を理解してくれるから。そしてその心を持っておとなになってくれるから。50年後にあなたはこの地球のために力を使ってくれる。だから、記憶消去装置を使わなくてもいいかなって。」
「え?記憶消去装置なんて使えるの?」
「まぁ、知らない方がいいことがたくさんあるし、答えを知ってテストを受けてもなんだかカンニングしたみたいで罪悪感が残るでしょ?それよりも、自分の努力で成し遂げたことは達成感と誇りで自己肯定力が上がって、自分で成し遂げた成果に満足できるのよ。だから操作をするんだけど、あなたにはそれは必要ないかなって。」