夜の街 飛び出した
耳が痛いほどの喧騒に
慣れてしまうことが怖くて
嫌気がさして
また知らない景色が
目に映っているもの全てが
覚えきれていない頭に
すり込まれてゆく
数えきれないほどの光が
数ある中のひとつの影を
与えては奪ってを繰り返し
やがては消えていった
だからどうして側に居てくれない
こんなにも願ったはずなのに
ただやり場のない気持ちだけが
また溶けてゆく
霞んでしまったあの空も
変わっていく為には必要で
鞄にしまった思い出も
塗り潰されてしまう
だからどうして分かってくれない
こんなにも愛したはずなのに
いつまでも同じではいられない
染まってゆく
だからどうして側に居てくれない
こんなにも願ったはずなのに
ただやり場のない気持ちだけが
また溶ける
数えきれないほどの光たちが
こんなにも愛していた全てを
眩しいほどの明かりで奪い
また消えてゆく