浅春の京都:宇治の世界遺産と源氏物語 | H・てつののんびりブログ♪

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黒部市内の公立小学校に勤務しています。地元の富山やお隣信州の北アルプスの風景,春夏秋冬の季節の話題,日常の出来事などを中心に綴っています。

この週末、久しぶりに京都へ出かけてきました。
今回は1泊で、初日(昨日)は主に宇治市内を、そして今日は主に京都市内を見て回りました。
宇治には数年前にも訪れた事があるのですが、世界遺産の平等院と宇治上神社が昨年大規模な修復を終え、より美しい姿でよみがえったとの事で、一度その姿を見てみようと思い、足を運ぶ事にしました。
 
JR宇治駅を出てしばらく歩くと、宇治川にかかる宇治橋が見えてきます。
普通に車の通る橋なのですが、欄干や周りの装飾などが木で造られている、とっても風情のある橋ですよ。
また、橋の西側は“夢浮橋ひろば”と名付けられています。
宇治は『源氏物語』の舞台にもなっている(宇治十帖)との事で、作者の紫式部もこんな風に出迎えてくれていますよ。
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世界遺産の平等院への参道はこちらのすぐそばにあり、お店からただよってくる宇治茶の良い香りを楽しみながら歩いているとすぐに到着します。
境内に入ると、数年前に訪れた時とは比べ物にならない程の鮮やかな姿に生まれ変わった鳳凰堂が目に飛び込んできました。
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この赤色は“丹土”と呼ばれる顔料の色で、わずかに残っていた創建当初の塗装を調査,再現して用いたもので、平安時代の姿にかなり近い外観になっているとの事でした。
いわゆる“朱色”ではなくて赤茶色に近い、想像していたよりも落ち着いた感じのする赤色でしたよ。
鳳凰堂そのものはもちろん、池に映った姿もとっても綺麗でした。
以前の姿の鳳凰堂も好きでしたので、今回の修復でどんな感じになるのかなぁと思っていたのですが、いわゆる侘び寂びとは異なる、公家・貴族の文化らしい優雅な感じがしますし、本来の姿を目の当たりにも出来るわけですし、私的にはとっても良いと感じました。
屋根の鳳凰も同様に創建当時の姿、ピカピカの金色に輝いていました。
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この後鳳凰堂内部も拝観したのですが、週末でしたし、今回の修復が話題になっている事もあってでしょうか、待ち時間1時間以上だったなぁ(ちなみに、内部は以前のままでした)。
境内や併設の資料館“鳳翔館”にも参拝、見学されている方が大勢おり、結構混雑していましたよ。
 
平等院をひととおり拝観した後は、宇治のもうひとつの世界遺産、宇治上神社へ向かうため、同じく宇治川にかかる朝霧橋を渡りました。
こちらは橋の東側に、源氏物語の宇治十帖のモニュメントが飾られています。
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続いて、宇治神社の境内を通ります。
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それからほどなく、宇治上神社が見えてきます。
山のそばにある、森に囲まれた小ぢんまりとしたとっても静かな神社です。
こちらの拝殿には、寝殿造の様式が取り入れられているのだとか。
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拝殿の手前には、立砂もありました。
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そして、拝殿の後ろにある本殿が、現存する最古の神社建築なのだそうです。
ちなみに外観の建物は覆屋で、前述の神社はこの内部にあり、格子越しにですが3つの社を眺める事が出来ますよ。
平等院とは異なり参拝者もあまり多くなく、そのぶんゆっくり見て回る事が出来ました。
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現代に残る平安時代の建造物である平等院と宇治上神社、それに同じく平安時代から読み継がれてきた長編恋愛小説、源氏物語。
それらの歴史と雰囲気にふれられた、とっても充実したひとときでした。