命は鎖のようにつながっていく



朝日新聞の「ひととき」欄が好きで

毎日

読んでいる。



3月17日の投稿。

お2人のお子さんを

白血病で亡くされたお母さんが、

3月に50回忌を終え、書かれた文面が

掲載された。


その中に、

亡くなった当時5年生だった息子さんの詩が

載っていた。




「春の台風」


お母さんとはぐれてしまったのかな

お母さんをさがしているんだろうな

ないているようでかわいそうだ

こんどぼくのびょうきがなおったら

いっしょにそとであそぼう

おかあさんにめぐりあえるかもしれない

だからそんなに木をゆすったり、

たおしたりしないで




この詩は、

亡くなった後に見つかったのだそうだ。

まるで、ご家族への手紙のようだ。



お母さん  お母さんと書いている。

お母さんと書きたいような

鉛筆の動きを想像する。


病気の身でありながら、

迷子になった台風の子を思いやる優しさ。


なおったら・・・  と言って、

一緒に遊ぼうと呼びかけている。


まっすぐで美しい心根に、

ボロボロと泣いてしまった。




この詩を見つけ、

その言葉を大事に50年間

懸命に生きてこられたご家族の思い。



同じ病気に苦しむ人たちに

役立つならと

解剖を承知された

ご家族の姿勢と深い愛。



多くのことを考えさせられた。


人生ってなんて奥深いんだろう。






私も22年前に、

生まれて間もない息子を亡くした。



22年  そこにはいないけど、

確かにいつも傍にいると感じて

共に生きてきた。



息子が残したものは、

授かった命は

精一杯生きる   と言うこと



それを体現して逝ってしまった。





投稿された方のように、

私も

静かにこの縁を受け止めながら、

いつの日か会える息子が

「 お母さん  頑張ったやん 」

言ってくれるように

暮らしていきたいと思う。





素敵な詩を


大事な宝物の詩を


投稿してくださって

本当にありがとうございました。