● 【素人の歌詞解釈メモ】 - 桜の木になろう / AKB48 | 願いの花が咲く運命を信じて

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▼【動画】【PV】 桜の木になろう / AKB48 [公式]

You TubeのAKB48公式チャンネルにて「桜の木になろう」のPVがフルで公開されたということで(本当の"フル"ではないですけどね・笑)、ここでいま一度、この曲の歌詞をじっくり味わってみようと思いまして。

というか、難しく考えるまでもなく、割とストレートにその意味が伝わってくる曲なので、そんなに堅苦しく解釈する必要性はほとんどないんですけどね(笑)。

【歌詞全文】
桜の木になろう
作詞:秋元康 作曲:横 健介 編曲:野中"まさ"雄一

春色の空の下を
君は一人で歩き始めるんだ
いつか見た夢のように
描いて来た長い道

制服と過ぎた日々を
今日の思い出にしまい込んで
新しく生まれ変わる
その背中を見守ってる

不安そうに振り向く
君が無理に微笑んだ時
頬に落ちた涙は
大人になるための
ピリオド

永遠の桜の木になろう
そう僕はここから動かないよ
もし君が心の道に迷っても
愛の場所がわかるように立っている

教室の日向の中
クラスメイトと語った未来は
今 君が歩き出した
その一歩目の先にある

満開の季節だけを
君は懐かしんでいてはいけない
木枯らしに震えていた
冬を越えて花が咲く

誰もいない校庭
時に一人 帰っておいで
卒業したあの日の
輝いている君に
会えるよ

永遠の桜の木になろう
スタートの目印になるように
花びらのすべてが散っていても
枝が両手広げながら待っている

誰もみな 胸に押し花のような
決心をどこかに忘れている
思い出して
桜が咲く季節に
僕のことを…
一本の木を…

永遠の桜の木になろう
そう僕はここから動かないよ
もし君が心の道に迷っても
愛の場所がわかるように立っている

■■■■各フレーズの解釈■■■■

春色の空の下を
君は一人で歩き始めるんだ
いつか見た夢のように
描いて来た長い道
※ 本当に一人で歩き始める一歩ですもんね。

そうだなぁ。考えてみると、あの卒業式の時には、"まさかこんな人生が待っていたとは"、当時の自分は知っていただろうか・・って感じでニヤニヤしてしまったりすることありますな(笑)。特に私は、全くあの時には想像もしなかったような人生を歩んでおりますから(笑)。

あの時は何も知らなかったなあ。

そういえば、私の中学3年の時の作文が残ってまして、それを後になってから読んだことがあったのですが、中3の時の私、結構、立派なこと(?)を、ほざいてた・・じゃなくて(笑)述べておりまして、後年、その読んだ時点の自分の情けなさにため息をつき、またそこから、「頑張ろう」と思い直した・・という経験が私にもあります(笑)。

当時書いていたものだとか、決心をしたためたものって、どっかに持っていた方がいいと思いますね。

制服と過ぎた日々を
今日の思い出にしまい込んで
新しく生まれ変わる
その背中を見守ってる
※ 「今日」と特定日に絞っていることから、「卒業式当日」と考えられますね。

不安そうに振り向く
君が無理に微笑んだ時
頬に落ちた涙は
大人になるための
ピリオド
※ 「無理に微笑む」という表現が、具体的な表情が思い浮かんでくる感じでクリアな表現ですよね。

「大人になるためのピリオド」とあるあたり、高校、あるいは、大学の卒業式と解釈できるかな(一本の"桜"というニュアンスから"高校"という線が濃厚?←大学キャンパスは広すぎる)。

ま、私は卒業式に泣くということはありませんでしたが、感慨には耽ってましたね。不安よりも希望のが大きく、青年らしく(笑)胸を張って、前途揚々であるはずの自分の将来に思いを馳せていた部分が大きかったです。ただ、その少し後に、青年期に誰しも訪れるような、心理的な苦難が訪れるわけですが、とはいえ、卒業式当日は、やけに自分の将来に自信過剰だったような気がします(笑)。

友人とかと離れるとかそういう意味では、自分の場合はそう簡単に縁が切れるとも思わなかったですし、やけに淋しくなかったような気がします。

まぁ、みなさん想いはそれぞれなんでしょうね~。

永遠の桜の木になろう
そう僕はここから動かないよ
もし君が心の道に迷っても
愛の場所がわかるように立っている
※ 「僕はここから動かないよ」ということから、ずっと生徒たちを見守る桜の木の立場に立って、一人の人格として"見立てて"、生徒たちに話しかけてる(代弁)・・・というのが一番ストレートな解釈ですよね。
この先何年経っても、春夏秋冬にかかわらず、変わらず立ち続けている桜の木。その桜の木からの生徒たちへのはなむけの言葉?。

もう一つは、PVにもあるように、実際に、具体的に生徒だったり先生だったりした人のことを指して、特に、亡くなったりした人が、魂として桜の木に宿って、学友やあるいは多くの生徒のみんなすべてを見守りますと伝えている、あるいは、伝えてくれてる気がする・・・そんな風にも解釈できるかな。

さらにはそれから派生させて、もっと大きく捉えますと、この学校で学んだ誰もが、その過ごした思い出とかいろんなものを、「みんなで共有したもの」として、その絆の象徴として「桜」に見立てた・・・と、することができるかな。

まあ、とりあえず、一番最初に挙げましたものがまず分かりやすい捉え方かな。

・・・。

私は、率直に恥ずかしがらない感じで「愛の場所」と言葉をつづることのできる、そんな秋元康先生の歌詞が大好きですね。

教室の日向の中
クラスメイトと語った未来は
今 君が歩き出した
その一歩目の先にある
※ ここの「君が歩き出した その一歩目の先にある」のフレーズが好きでお気に入りです。

歩き出せば、そして、歩き続ければ未来がある。一歩目は小さいけど、夢見る"未来"は遠いけど、だけど、その未来は"間違いなく"存在するはずだと。

そういえば、「RIVER」でも"必ず向こう岸がある"とか、そういう表現をAKBの楽曲のあちこちに見かけますよね。

フルマラソンでも42.195kmも距離があっても、ゴールの方向にスタートを切れば"間違いなく"ゴールがその先があるわけですもんね。

"スタート"の先には必ず"ゴール"があるのだ。

満開の季節だけを
君は懐かしんでいてはいけない
木枯らしに震えていた
冬を越えて花が咲く
※ 人生の行く先に厳しい季節も存在するだろうことを予見。と、同時に、その厳しい時期を乗り越えたあとには、明るい季節があるとの希望の存在も予見。

誰もいない校庭
時に一人 帰っておいで
卒業したあの日の
輝いている君に
会えるよ
※ 私もそうだなぁ。私の場合はわりと学生生活が充実した方だったので、それに対し、その後のブランクに陥った時の自分の情けなさを考える時、やけに「あの時の輝いてた(らしい?)自分」というものに帰りたいと思い、今の自分とのそのギャップを痛感した・・そんなことがありましたね。

学生時代に対する印象は人それぞれなので逆の場合もあるかもしれませんが、この場合は、何のしがらみにもとらわれない精神的に自由な時代の、その意味で”輝いてた”自分を思い出して奮起することを促している感じかな。

永遠の桜の木になろう
スタートの目印になるように
花びらのすべてが散っていても
枝が両手広げながら待っている
※ 原点。人生の原点であると。この卒業式も、今のこの思いも、そして、学生生活をずっと見守ってくれていた桜の木が見てくれていた光景すべてが。

どうしても、人生というのは、行く先々でいろんなことに直面し、原点として描いていたものと違う道を歩んでみたり、逸れてみたりもする。そんな時、その原点とは何だったか確認したくなる時がありますよね。また、確認して原点に帰ったとき、"よっしゃ、やるぞ"と、すごいパワーが再び与えられることがあったり。

誰もみな 胸に押し花のような
決心をどこかに忘れている
思い出して
桜が咲く季節に
僕のことを…
一本の木を…
※ 忘れるんだな。そう、忘れてしまうんです(笑)。

卒業して4~5年ぐらい、あるいは、長くて10年ぐらいはふと思い出すことはあっても、それ以上過ぎると、いろいろと手一杯で、全く、あの頃(学生時代)とは、ガラリと違ったステージに立っており、遠い昔のような感じで、日常生活であまり思い出さなくなりますよね。

とはいえ、心のどこかで、「原点に帰らねば」と思うこともありますが、今はそれどころじゃない・・と忙しさにやられてしまいがちですよね。

だけど、思い出せるなら思い出したい。そんな時、あの時の決心や想いを象徴するような、あるいは、当時の、クラスメイトとの絆の象徴として、「桜の木」みたいな具体的なものがあるならば、それをまさにそれを"目印"にして、思い出すことができるのかも。

というより、この曲の歌詞では、3~4月のこの春の訪れる季節において、また、「桜の木」というものを目印にして、一年に一度「原点」を思い出しましょう・・と具体的に提案してくれているような気がしないでもない。

■■■■総括■■■■

秋元さんなりの、"人生はこうだよ"という人生の先輩としての実体験から生まれるメッセージかなとは思います。

その意味で、一見、学生さん向けの曲・歌詞のようでもありますが、とはいえ、よくよく考えると、実は、大人向けの曲なのかもなぁと。大人じゃないと書けない歌詞だと思います。いや、むしろ、大人の方が共感を覚えるのかも。 

幅広い年齢層に伝わるかと思います。

私も、大人目線から見るこの歌詞の解釈・・分かるような歳になってしまいました。悲しいですが(笑)。