特別研修で扱った分野のポイントについて、記録を残しておきます。

 

6回目は、雇止めについてです。

 

有期労働契約において、使用者が更新を拒否したときは、契約期間の満了により雇用が終了することを「雇止め」といいます。

1.法令

労働契約法

(有期労働契約の更新等)

19条 有期労働契約であって次の各号のいずれかに該当するものの契約期間が満了する日までの間に労働者が当該有期労働契約の更新の申込みをした場合又は当該契約期間の満了後遅滞なく有期労働契約の締結の申込みをした場合であって、使用者が当該申込みを拒絶することが、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないときは、使用者は、従前の有期労働契約の内容である労働条件と同一の労働条件で当該申込みを承諾したものとみなす。

 一 当該有期労働契約が過去に反復して更新されたことがあるものであって、その契約期間の満了時に当該有期労働契約を更新しないことにより当該有期労働契約を終了させることが、期間の定めのない労働契約を締結している労働者に解雇の意思表示をすることにより当該期間の定めのない労働契約を終了させることと社会通念上同視できると認められること。

 二 当該労働者において当該有期労働契約の契約期間の満了時に当該有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があるものであると認められること。

2.雇止め

過去の裁判例により一定の場合に雇止めを無効とする判例上のルールが確立しました。

対象となる有期労働契約

①過去に反復更新された有期労働契約で、その雇止めが無期労働契約の解雇と社会通念上同視できると認められるもの

→最高裁第一小法廷昭和49年7月22日判決(東芝柳町工場事件)の要件を規定したものです。

 

②労働者において、有期労働契約の契約期間の満了時にその有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があると認められるもの

→最高裁第一小法廷昭和61年12月4日判決(日立メディコ事件)の要件を規定したものです。

効果

上記の①、②のいずれかに該当する場合に、使用者が雇止めをすることが、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないとき」は、雇止めが認められません。

 

従前の同一の労働条件で、有期労働契約が更新されます。

3.判例

東芝柳町工場事件

日立メディコ事件

4.おわりに…

雇止めについては、複数回、試験で問われています。

  • 第4回(平成20年度)
  • 第5回(平成21年度)
  • 第13回(平成29年度)
  • 第17回(令和2年度)
  • 第18回(令和3年度)