アクアパステルの谷川です。
昨日に引き続き
実際に私が体験したトラブル事例から
活動を安心して続けるためにテーマに綴っています。
「私の告知の際に
あなたのお名前を
使わせていただけませんか?」
と、突然メールが届いたら?
実際に私が体験したトラブル事例より
「アート活動を安心して続けるため」にテーマに綴っています。
当テーマは講師&運営の目線で
少し“お仕事モード”寄りの内容です。
普段に誠実に活動されている方には
関係のない内容ですが、
安心して続けるヒントになれば幸いです😊
「え、私の名前を出して告知…?」
もしあなたが同じメールを受け取ったら
どう感じますか?
実は、私、一瞬固まりました。
丁寧な言い回しではあるけれど
それって、つまり──
「私のレッスンを
あなたの名前でお知らせさせて」
ということになるのかなと。
🛑「名前を借りる」は“もしも”じゃない
このお声がけは丁重にお断りしました。
── 私の名前を出すというのは
それだけで
「責任」や「保証」と
つながってしまうからです。
・やってないのに「してる」ように伝わる
・関与してないのに「協力者のように見える」
そのお知らせを見て
せっかく来てくださった方が
せっかく来てくださった方が
「あれ?〇〇さんが
関係してるんじゃないの?
ガッカリ…」
企画した方、名前を出された方、
みんなが混乱する状況が起こりかねません。
(誰もうれしくないですよね、コレ?)
今回の方を責めたい意図はありません。
ただ線引きをしないと
信用問題になってしまう恐れが出てきます。
実は私、ごく最近までは
線引きするのは
苦手だったんですけどね。苦笑。
💬「信用」は貸し借りできるものではない
“信用”は自分でコツコツ積み上げてきたもの。
私だけでは不安だから
集まってくれるか自信がないから
という理由で
誰かの名前で安心しようとするのは
本来のあり方からズレてしまっていますし、
その安心のために
周囲の信頼を犠牲にしてしまいます。
たとえ悪気がなくても
誤解を生んだ時点で
相手の信用を傷つけてしまいますので。
📚 著作権には「人格権」という側面も
著作権には
「財産権(=売る・貸す)」だけじゃなく
「人格権(=作者としての尊厳)」があります。
とくに大切なのがこの2つ。
🔖氏名表示権
→名前を出す/出さないを決める権利
→本人の許可なく
名前を使うのはもちろんNG
🔖同一性保持権
→ 作品のイメージを勝手に変えられない権利
→ 作品はじめ、「イメージ」「作風」などを、勝手な解釈で使うのはトラブルの恐れがあり
名前には
今までその人が届けてきた
行動、作品、言葉、 作品を通じて伝えてきた世界観や姿勢。
積み重ねてきたすべてがくっついてる。
だから
お互いにリスペクトし合える姿勢が
大切なことの一つだと私は考えています。
🧭 私はこう対応しました
作風を好きと言ってもらえるのは
正直すごく嬉しいです。
「学んだことを
自由に使ってくださいね」
と伝えることも多いですし
新しい表現に活かしてもらえるのは本望です。
あ、もちろん、ご自分の名前で。
ただ──
「第三者向けに
谷川の名前と作風を使った
自分のレッスンを作ると提案したい」
👉この申し出はいわば
「名義の借用」と「信用の合成」の重複。
となると──
さすがに話が変わってきます。
もう私個人の感情とかではなく
構造の問題。
(これは乗っ取り?
何を言ってるのかわからないレベル・・・)
私はすぐにお断りし
その方が名前を挙げていた方にも
念のため、お詫びの連絡を入れました。
この出来事は私だけでなく
信頼してくださっていた
周囲の方々の気持ちにも影を落としました。
それが一番悲しかったです。
🎨 表現は自由。ただし「発表は自分の名前で」。
・技法を応用して新しい表現をつくる
・自分なりの解釈を重ねる
──そんな活動は大歓迎です。
ただし、それを発表するのは
“ご自身の名前で”。
筋を通した活動なら
私も一人の作り手として
応援したいと思っています。
だけど
作り手の名前や信用は
「貸し出し自由」ではありません。
🧱 今回は未遂。だけど、構造は残る
発表前にストップをかけたので
表向きは何もありませんでした。
もし仮にそのまま進んでいたら
── 私の知らないところで
「あの人と一緒に活動しているんだね」
と誰かに誤解される可能性も。
「私はこんな思いを持って
活動しているのに
全然ちがう形で伝わってる?」
名前だけが一人歩きを始めてしまうと
とても安心して活動はできないし、
動くのがこわいなと感じてしまいます。
私をはじめ、作り手自身の方も
同然のことながら
一緒に進む方々を選ぶ自由はあります。
どんな思いを込めて
作品や講座などの形に残したのか?
表面には出てないけど
その意思は汲んでほしいと心から願います。
そう考えると
「意図せず、協力者のように
見られてしまう構造が生まれていた」
と気づいた出来事でした。
🕊 最後にお伝えしたいこと
信用は育てるもの。 守っていいもの。
そして
名前も、作風も
「貸さないといけない」ものではありません。
一人の人間として大事なものですもの。
「このぐらいならいいよね?」
という空気が広がる前に。
静かでもいい、「NO」を示していくことが
自分と仲間を守る力になると信じています。
あ、もちろん
「応援したい!!」と気持ちがある場合は
よろこんで何らかの形で動きます♪
この記事を書いたあとも
複数の先生から「似たようなメールが来た」というお声をいただいています。
もし同じようなご連絡を受けた場合は
即答せず・記録に残して・信頼できる方に転送するのがおすすめです。
一人で抱え込まなくても大丈夫ですよ🌱
🌱 「実録」シリーズのひとつとして
今回の件はハラハラしつつも
私自身がすごく考えさせられた出来事でした。
似たようなことで困ってる方がいたら
何かの参考になるとうれしいです。
≫総集編はこちら
≫テーマ一気見はこちら
聞いてみたいテーマなどありましたら
ぜひ教えてください🌸