合格できる性格

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縁あって東大などを目指す生徒さんをもう15年以上担当してきました。
西日暮里校ではK高校の生徒さんたちも担当しています。
最初、K高校の生徒さんを授業で担当するのは初めてだったので、僕の勝手な想像で、いろいろ構えてました。"天才"的な生徒たちで、そんなに教えることもなく東大に入れちゃうんじゃないか、とか。

ところが、実際彼らと接してみると、なんてことはない。ごく普通な、元気な高校生じゃないですか。
単語が覚えられなくて悩む。成績が今一つなので悩む。入試が近づいてきて不安になる。
これって、どの受験生も同じですよね。決して彼らは特別ではない。もしかしたら世間の人たちが勝手な、過大なイメージを作り上げてるのかもしれないなあと僕は感じました。

じゃあ、同じような高校生だったら、どうして合格する生徒とそうでない生徒が出てくるのか。

僕が教えてきたことで気づいたことは2つ。
ひとつは、「素直であること」、そしてもうひとつは「すさまじい努力をしていること」。

とかく反抗的になりやすく、オレ流を貫きたくなる年頃ですが、そうならずに「先生がこうした方がいいよ」、ということに耳を傾ける素直さをもちつつ、かといって、塾や先生にべったり、ではなく自分をしっかりもっている。
そして、頑張ることは誰もがしてますが、ただの頑張りではない。恐ろしいほどの努力をしている。本人は「そんなに頑張ってない」ということが多いのですが、自分で気づいていないだけで、相対的にはすさまじい努力を重ねた頑張り屋さんたちです。

東大に合格するには必ずしも天才である必要なないのかもしれません。
だから、どの人にもチャンスがある気がするのです。

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模試!

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試験が終わったあと、そして結果が返ってきたあと、君はどんなリアクションをしますか?
たとえば、模擬試験を受けに行ってきて、帰り道、解答冊子をパラパラめくりつつ、「あー、今日も微妙だったなー」と思いながらも、家に着いたら「疲れたから寝ちゃおう」なんて。

模試は自分の弱いところが発見できる機会なんですよ。
そもそも、模擬試験を受けに行ったその日、出来なかったのに家に帰ったら寝ちゃうって...

昔、ある僕の生徒(かなり優秀な生徒でした)が校舎で模試を受けて、直後に自己採点した後、「クソー!」と叫んで壁を蹴って帰っていきました。それを見てて、僕は「彼は受かるな」と思いました。壁を蹴りなさい、ということではなくて(もちろん)、思うようにできなくて「なにクソー!」とくやしがらなきゃ。そして泣きながらでも歯をくいしばって、できなかったのはなぜなのか、原因をつきとめなきゃ。眠かろうが、だるかろうが。

そんな気持ちがある人は、必ず成長します。

今、模試の結果を手にして、思うような成績でなかった人へ。
まさか、あきらめたりしてませんよね。
くやしくて、「なにクソー!」という気持ちがあれば、死に物狂いの努力をすれば、今の成績などいくらでもひっくりかえせます。

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東大テストゼミ

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毎月、東大テストゼミを実施していますが、このテストゼミ。講師が手作りで独自に問題、解説を作成しています。

解説時間はあっという間ですが、作成するのには数十時間かかります。
5年かけて掘ったトンネルを5秒で電車が通過する...そんなイメージです。

たとえば、英語の問題を作成するにあたっては、まず、過去問数十年分を分析し、問題を解くのに必要な論理を抽出します。そして、その論理的な思考プロセスに沿った形で問題が解けるように問題を考えていきます。

神様が降臨したかのようにサクサクと原稿を書き上げられるときもあれば、何時間もパソコンとにらめっこしてああでもない、こうでもない、と悩んだり。

生徒がこれを使って復習してくれるのだから、手を抜くわけにはいかない。
職人のように、細部にまでこだわって作っています。

ぜひ、東大テストゼミに参加してみてください。
(遠方にお住まいの方、諸事情で来られない方は郵送します。もちろん添削もしますよ!)

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*東大ゼミ生のお申し込みはこちらから。
http://www.rinkaiseminar.co.jp/course/todai/



いよいよ下線部(1)です。

とりあえず、文の要素にならない on the grounds of efficiencyをかっこでくくっておきます。

S Vi [be+p.p.]
A case can be made ... <for either approach>.

for ...approachという「前置詞+名詞」をかっこでくくると
A case主語can be madebe+p.pの形で自動詞となっていることが分かります。

実は、この問題を解くためにはイディオムの知識が必要です。

make a case for....という表現があります。
「... に賛成の論を唱える」という意味です。

これをcanという助動詞を絡めて受動態にすると、
A case for... can be made...となりますが、
A caseのあとのfor...の箇所がmadeのうしろに置かれているわけです。
(おそらく、A case for....can be madeとなると、can be made という動詞に対して主語が長くなってしまい、頭でっかちになるのを回避したのだと思います。)

ですから、訳出する際は、for...以下がA caseを修飾するように訳すようにしましょう。

approach「やり方・方法」の意味ですから、下線部は、

「いずれかの方法に対する賛成の論を唱えることができる」となります。

*英文では、...can be made...受動態になっていますが、
和訳するときは主語の箇所を目的語のように「~を」と訳して、能動的に訳すとうまくいく場合があります。

②さて、either approach(いずれかの方法)の内容ですが、
前回、福祉国家の資源の分配について2つの方法が述べられていました。

a) コミュニティーひとりひとりのメンバーに対して同じ基準で資源を分配する

b) 援助を必要とする、あるいはそれを受けるに値する人たちに対してのみ資源を提供する(分配)対象を選んで分配する

という2つの方法です。
この2つの方法を訳出に反映させると次のようになります。

同じ基準で資源を分配する方法、あるいは援助を必要とする、あるいはそれを受けるに値する人たちに対してのみ資源を提供する(分配)対象を選んで分配する、いずれかの方法に対する賛成の論を唱えることができる。


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※ご質問等の欄に「英語科ブログを見た」とご一報いただけたら幸いです。
(次回に続く)



今日からは4(B)の和訳問題の解説です。下線部以外の箇所も含めて、少しずつ読んでいきましょう。

If a welfare state is acting on behalf of the community at large,

・welfare state  =福祉国家

・on behalf of~ために

・at large全体(としての)

ここは表現が分かればすんなり読めますね。

「福祉国家がコミュニティー全体のために行動する場合」

it can distribute resources on the same basis to every member of that community,

itは①の主語であるwelfare state(福祉国家)を指しています。

・distribute+OOを分配する

resource資源

on the basis基盤で

ここも、表現を確認したら読めます。

→「(福祉国家は)そのコミュニティーひとりひとりの構成員に対して同じ基準で資源を分配する(ことができる)

...or it may operate selectively, providing resources only to those who need or deserve help.

・operate動作する
 
ここでは主語welfare state(福祉国家)なので、「機能する」と訳す方がいいかな。

・selectively選択的に

・providing以下は、it may operate selectivelyという完全文のあとに、「現在分詞(-ing)~」と続いているので分詞構文です。...and provide resources~ と理解して読むといいでしょう。

・only to those who.... ...人々に対してのみ

・deserve+OOを受けるに値する

直訳をつくると、
「選択的に動作し、援助を必要とする、あるいはそれを受けるに値する人たちに対してのみ資源を提供する」となります。
「選択的に動作し...」の日本語は自然にしたいですね。

②では「同じ基準で資源を分配する」と述べられていたのに対し、
③では「選択的に動作する...」となっているので、
「同じ基準ではなく、資源を分配する対象を選んで分配する」というニュアンスであると推測できますよね。

さて、いよいよ下線部ですが....この続きは次回です。


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(次回に続く)