いよいよ下線部(1)です。
とりあえず、文の要素にならない on the grounds of efficiencyをかっこでくくっておきます。
① S Vi [be+p.p.]
A case can be made ... <for either approach>.
for ...approachという「前置詞+名詞」をかっこでくくると
A caseが主語、can be madeはbe+p.pの形で自動詞となっていることが分かります。
実は、この問題を解くためにはイディオムの知識が必要です。
make a case for....という表現があります。
「... に賛成の論を唱える」という意味です。
これをcanという助動詞を絡めて受動態にすると、
A case for... can be made...となりますが、
A caseのあとのfor...の箇所がmadeのうしろに置かれているわけです。
(おそらく、A case for....can be madeとなると、can be made という動詞に対して主語が長くなってしまい、頭でっかちになるのを回避したのだと思います。)
ですから、訳出する際は、for...以下がA caseを修飾するように訳すようにしましょう。
approachは「やり方・方法」の意味ですから、下線部は、
「いずれかの方法に対する賛成の論を唱えることができる」となります。
*英文では、...can be made...と受動態になっていますが、
和訳するときは主語の箇所を目的語のように「~を」と訳して、能動的に訳すとうまくいく場合があります。
②さて、either approach(いずれかの方法)の内容ですが、
前回、福祉国家の資源の分配について2つの方法が述べられていました。
a) コミュニティーひとりひとりのメンバーに対して同じ基準で資源を分配する
b) 援助を必要とする、あるいはそれを受けるに値する人たちに対してのみ資源を提供する(分配)対象を選んで分配する
という2つの方法です。
この2つの方法を訳出に反映させると次のようになります。
同じ基準で資源を分配する方法、あるいは援助を必要とする、あるいはそれを受けるに値する人たちに対してのみ資源を提供する(分配)対象を選んで分配する、いずれかの方法に対する賛成の論を唱えることができる。
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(次回に続く)