暑いですね。エアコンを28度くらいに設定していますが、外気温が35度とかになるとその差がまた身体にはこたえますね。


ところで、話題の本の2番目、なんてことはない、新書大賞の文字に惹かれて買った本ですが、題名の「里山資本主義」は1ヶ月ほど前NHKの番組で関口宏さんが司会をしていたのをみていたので、ちょっと興味もあって読んでみました。


里山資本主義の対極はマネー資本主義、グローバル経済、とにかく働け、どんどんお金を使え、人件費はコストだ、勝ち組だ、負け組みだ、なんだかわからんけど投資だ、エネルギーは遠いところで作られ、加工された冷凍食品が海外から届く・・・

なんて生活が変だ、良くない、この世の中なんだかおかしな方向に進んでいないか、とは思っていても、ではどうしたらいいのか、イメージすることができない。


多分、みんなそんな思いを持っているんじゃないですかね。

だって都会に住んでいたら、災害が起きて物流がストップすれば、食料はなくなるし、ガソリンが買えなければ、車も動かない、職場と自宅が遠ければ助け合う知り合いも少ない。なんてことになるわけです。


で、里山資本主義は、こんな不安に、新しい価値観、暮らしを提示して発想の転換を促してくれているようです。


舞台は中国山地の山間の町、過疎と高齢化の暗いイメージを吹き飛ばすような「元気で陽気な田舎のおじさんたち」の話。


産業廃棄物として処理をしていた製材所の木屑でバイオマス発電、


耕作放棄地をただで借りて、牛を放牧し、酪農をする若者、


自宅の畑でつくった野菜を作りすぎては捨てていたお年よりが、地域の高齢者施設でその野菜を利用してくれるようになって生きがいを取り戻していく話、


そうそう、耕すシェフ なんて話題もありました。


それと、この本で初めて知ったのですが、オーストリアって憲法で原発を禁止してるんですね。一基造られたようですが、国民の強い反対で、一度も稼動してないそうです。


ほんとに目から鱗・・の話がいろいろでてきます。一言ではもちろん言えないですが、「平和と共生」って感じ。住んでいる人たちが生きがいを大事にして、生活を楽しむ、自分の住む土地を誇りに思う。・・・いいよねー


この本、私が買ってきたのですが、ツレアイが先に読み終わり、いいねえ、田舎に住みたいねえ。なんて言い始めて、もちろん無理な話ですが。


お勧めです。