人と較べない | 一度の研修で人生を変える!メタモルフォー代表ブログ♪

一度の研修で人生を変える!メタモルフォー代表ブログ♪

自分も相手も尊重する『アサーティブネス』を軸に、人生を変える研修をプロデュースしています。ハラスメントからロジカルまで、いつでも全力で参加者をサポートしています☆

『そうやって、私はお姉ちゃんとは違うって言って

最初からあきらめてるじゃない!』

高級店舗の紙袋を幾つか抱えたお母さんの言葉。


『でも、違うもんは違うもん。私はバカなの』

横にいた、私立のセーラー服を着た女の子が

負けずに反論していました。


仕事帰りの、電車内で私の隣に腰かけた親子の会話です。

最寄りの駅で降りるまでの、およそ10分間

二人は、ずっともめていました。

『じゃあ、大学はどうするわけ?』

そう詰め寄るお母さんに

『だから、行くって言ってるじゃん』と娘さん。


そこにいない『お姉ちゃん』という言葉が何度も飛び交いました。

小さな頃から、できの良いお姉さんと較べられて育ったのでしょう。

決して『バカ』とは言えないお嬢様学校の制服を身にまとった

彼女の痛みが伝わるようで、私まで心が痛くなりました。


でも、ずいぶん頑張って、お母さんに反抗して

彼女なりに、精一杯発信して、えらいなあ・・・。

私には、あんなパワーがなかったなあと思ったりもしたものです。


人を育てるために、絶対してはいけない大原則。

それは『人と較べない』ということです。


社員教育でも同じこと。

『自分はたった一人の大切な人間だ』と社員が心から認識する

ために必要な事は、その人の能力を信じて伸ばす事で

『他の社員と比較する』ことではありません。


H.D.I の社員教育は、社員の力を信じます。

人間は、みなかけがえのない存在なのです。

そんな、当たり前の事が浸透する世の中になったらいいですね。


駅に着きました。どうやら私と同じ駅で

この親子は降りるようです。

『足が痛くなっちゃった。おばあちゃんの家には

サンダルで行きたいぐらい』お嬢さんはそう言いました。

土曜の夜だったので、これからお母さんの実家に帰るのでしょう。

二人の娘さんを育てたこのお母さんは

自分自信も比較されて育ったのでしょうか?それとも…?


あなたにも、あなたの後ろを歩く人がいますか?

あなたの後ろを歩く人が、あなたの子どもでも

部下でも、後輩でも、生徒でも

あなたが自分自身の事を『自分はたった一人の大切な人間だ』と

思っている限り、そのあなたの背中を見て育つ人がいます。


私は、私の背中でそのメッセージを語れているだろうか?

そんな事を考えながら帰途に就いた、風の強いある日の出来事でした。


ぽわんと・ポワント