歌舞伎の舞台には、よく水辺が出てきます
海に囲まれた島国・日本
川、湖、滝、池や 橋、船…
豊富な水が日本の情景の一部となることが多いのですね
『鯉つかみ(こいつかみ)』
~片岡愛之助宙乗りならびに 本水にて立廻り相勤め申し候~
舞台上で、通常は絵や布を使って表現される水ですが
この演目では大きな池に本物のお水
激しい立廻りで客席にもバッシャバシャと水が飛びます!
お客様がキャーキャー言う歌舞伎公演は珍しい(笑)
私が何より美しいと感じたのは
水が生き物のように役者さん方と共演している様子
飛沫になったり、霧になったり、弧を描いたり
タネを明かせば、役者さんや裏方さんのお力による表現ですが
水への愛情があってこそ
水もそれに応えてエネルギッシュに演じてくれます
明治座の五月花形歌舞伎では
中村七之助丈の艶やかな 『藤娘(ふじむすめ)』 もご覧になれます