Windows 10 をクリーンインストールする時のシステムドライブの初期化

 Windowsをクリーンインストールするためにシステムパーティションをフォーマットする必要がある場合は、AOMEI Partition Assistantのようなサードパーティ製のパーティション管理ソフトを使用してこの操作を実現できる。 

 このソフトの「起動可能なメディアを作成」機能を使用すると、起動可能なUSB/CDを作成してWindows PEからコンピュータを起動することができる。 

 そのWindows PEでシステムパーティションをフォーマットすることは許可される。 

 

 レガシーBIOS (MBR) でインストールする場合

 Windows10のインストールメディアをレガシーBIOS互換でブートしていた場合、新品状態のシステムストレージに「新規」でパーティションを作成すると以下のようになる。

 この場合、システムドライブはMBRでフォーマットされ、通常は2つのボリュームが新規作成される。

 Windows7時代の古いPCにWindows10を クリーンインストールする場合は、こちらの形式でインストールしなければ安定作動しないケースがある。

 

 使い古した HDD/SSDの場合 その1

 既にパーティション情報を持っているHDD/SSDを利用する場合は注意が必要である。

 Windows10をクリーンインストールするには、「システムとして利用するドライブ」の「既に存在しているパーティションをすべて削除」する必要がある。

1.既に存在しているパーティションは、一つずつ選択し削除する。

※.削除するパーティション内の以前のデータは全て失われるので大切なデータは削除前にバックアップして置く。

2.全部削除した後、パーティションを作り直す。

3.Cドライブの容量を入力。

※.通常、これでWindowsがインストールできる状態になる。

 「新規」ボタンを押し、Cドライブに利用する容量を入力すると、その他のシステムパーティションは自動的に生成される。

 システムドライブに、Dドライブなど別のユーザー用パーティションを作成しない場合は「サイズ」に表示された数値は初期値のままでよい。

 回復パーティションやシステム用のパーティションは自動で生成される。

 

 使い古したHDD/SSDの場合 その2 

 上記「その1」の手順で古いパーティションを削除しても、まだWindowsの新規インストールが可能にならない場合がある。

 インストールできない例

 インストールできない場合、「Windowsをインストールすることはできません」というメッセージが出る。

 インストールできない原因

 過去にWindows上でフォーマットを行った

 隠しパーティションが残っている 

 過去にデータ用(Dドライブ以降)としてフォーマットしたことがある

 GPT形式でフォーマットしたディスクにMBR形式でインストールしようとした (又はその逆) 

 これらの場合、何らかの理由でインストールメディアのGUI上では確認できない隠しパーティションが残っていたり、システム用のパーティションを正しい位置でフォーマットできなくなっている場合がある。

 この場合、DISKPARTを起動して一度パーティション情報を完全にクリアする必要がある。

 

 DISKPARTを使った対処方法の手順

 先ほどの画面で、Shiftキーを押さえながらF10キーを押し、コマンドプロンプトを起動。

※.インストールメディアのコマンドプロンプトを使う。

 コマンドプロンプト上で、以下のコマンドを入力。

 ・diskpart・・・・DISK管理ツールのDISKPART起動

 ・list disk・・・・接続されたディスクをリスト表示(目的のディスクの番号確認)

 ・select disk 0・・・・※目的のDiskが ディスク0の場合(自身の環境に合わせる) 

 ・clean・・・・ディスクをクリーンな状態にする

 ・convert gpt・・・・ディスクをGPT形式に変換する(UEFIブートの場合)

 ・convert mbr・・・・ディスクをMBR形式に変換する(旧BIOSの場合/UEFIで旧BIOSブートした場合)

 ・exit・・・・DISKPARTを終了させる

 注意

 Windows上のコマンドプロンプトでの操作はできるだけ避ける。

 インストールメディアのコマンドプロンプトで操作する。

 この段階でフォーマットしないようにする。

 もし、Windows上のコマンドプロンプトで操作したい場合は、GPTインストールの場合でもMBR形式でDISKPARTする。

 フォーマットは絶対に行わないようにする。

 何らかの条件によっては、UEFIでインストールする場合でもディスクは一旦 MBR形式に変換しておく必要がある。

 ここまで実行したら、コマンドプロンプトは「X」印で終了させる。

 「最新の情報に更新」をクリック。

 クリックで拡大ディスクの状態がまっさらになり、インストール可能な状態になっている。

 インストールするパーティションを作成する。

 Cドライブの(必要ならばDドライブ以降も) のパーティションを作成すればよい。

 システムパーティションは自動で生成される。

 その後は、「HDD / SSD が新品の場合」の手順でパーティションを作成していけばよい。

 対処終了後にようやくインストールできる状態になる。