※ウォンキュ小説です。
苦手な方はUターンしてくださいね。
蒼い鳥【夜専・番外おふざけ編①】
シウォンside
「まいったな」
それはこっちのセリフですよ。キュヒョンさん。
俺はこれからチョ・コンツェルンの跡取り息子のキュヒョンと三日間の休暇を避暑地の別荘で過ごす事になっていた。
今日は夕方のバーベキューまでの時間、キュヒョンに誘われて一緒にテニスをしていた。
そこまでは良かったが、途中で雨に降られ当然バーベキューは中止で、車の中でキュヒョンは友達からの電話に少し不機嫌そうだ。
無理もない。
せっかく久しぶりに会えると楽しそうにしていたのに。
私がいるじゃないですか。
いやいや、何を考えているんだシウォン。
口を尖らせて肩を落としてるキュヒョンを見ると抱きしめたくなる。
私がお相手しますから。
て、何を相手するんだよチェ・シウォン。ナニをだよ。いや違う!俺はそんなつもりで見たりはしない!ああ、それなのにそれなのに
雨に濡れたキュヒョンの横顔は艶めかしいほど美しく、瞬きする瞬間もスローモーションに見えてしまう。
自分の乱れた心を悟られまいと自然に振舞おうとすればするほど意識して目線を外してしまう。
あなたから見たら私は冷たい人間だと写っているかもしれない。
雷に怯え、私の腕の中に飛び込んできたあなたを私はどうすればいいのですか?
傘を持ってあなたの肩を寄せた時、小さいため息をつかれて私は失礼なことをしてしまたのではないかと内心焦っていたんですよ。
それなのに…
ああ、それなのに神よ。
今、私の胸の中に顔をうずめている人は
一体どうゆうつもりなんだ?キュヒョンという子猫がきゅるるんとした愛くるしい目で俺を見てるんだよ!誘ってるのか?誘ってんのかチョ・ギュヒョン!ほんの少し残っている理性がふっ飛んでしまいそうになるだろ?平常心。平常心だシウォン。はは~ん。アレか、計算か?俺を嵌めようと思ってんだな?俺はお前をハメた…
「大丈夫ですよ。私が側にいますから」
身体は正直だ。
自分の鼓動を聞かれちゃマズい。
キュヒョンの背中をポンポンと叩いて風呂に促すと意外な言葉が返ってきた。
「シウォンさんだって濡れて冷え切ってるだろ?」
オイオイオイ、それはどうゆう意味に取ったらいいんだ?誘ってるのか?誘ってんのかチョ・ギュヒョン!俺のマグナムが上を向く前に頼むから風呂に行ってくれ。
「私は大丈夫です。鍛え方が違いますから。さ、早くお風呂に」
て、どこを鍛えてんだチェ・シウォン!じゃなくて!ああ、本当に無意識に誘ってるとしたらタチが悪いぞこの坊ちゃん。こうゆうのを魔性と言うのか?だいたい会議で議論する時なんて、なんであんな口が尖がってんだよ?役員のオヤジどもメロメロだろ?みんな可愛くて仕方ない顔してるじゃないか。落ち着け。落ち着くんだシウォン。
いつもの冷静さを取り戻すべく、シウォンは濡れた服を着替えダイニングへ行った。
すると、なんということでしょう。
ああ、神よ感謝します!
コーヒーマシーンがあるじゃないか!
これで気を紛らわせる事が出来る。
コーヒーの香りでリラックス効果もバッチリだ。
彼はキャラメルマキアート。
コーヒーの飲めないキュヒョンに一度作ってあげたかったって言ったら驚くだろうか?
「…シウォンさんて俺のこと何でも知ってんの?」
「まさか。社長室に来られた時はいつも紅茶なので」
ああ、ダメだ!そんな上目遣いで!そうか。これは罠なんだな!俺の暴れ馬が目を覚ますじゃないか!
『オーマイガー!』
オーマイガー!はこっちのセリフだよ。ああ、なんだ?なんでそんなに可愛いんだベイベ。想像しただけでクラクラする。
平静を装うのもそろそろ限界になってきた。
いつも頭の中でこんな風に想っているのを気付かれるわけにはいかない。
なのになんでいちいち可愛いのか。
口についたキャラメルマキアートの泡を指で拭ったりする仕草だけで俺の俺はMAXになりそうだ。
ああ、神よ。
私はこの無邪気な天使とどうやって過ごせばいいのですか?
つづく←マジかww
[画像はお借りしています。ありがとうございます。]