私の実母はいわゆる毒親
子供を
雪の日に外に何時間も放置したり
石油ストーブに手を押し付けたり
交際男性との性的な場面を見せたり
最低の母親でした
自分はふしだらで
常に女として認められたい人なのに
私には
スカートを履いてはいけない
髪を下ろしてはいけない
ブラジャーをつけてはいけない
色のついた下着をつけてはいけない
化粧はしてはいけない
門限の15分前には帰らないといけない
思春期のずっと前から
たくさんの禁止事項を押し付けてきました
でも、小さくても女の子です
テレビや雑誌の表紙で見かける
華やかなひらひらのお洋服や
さらさらなびく長い髪の毛
いいなあ~
私もあんな可愛いスカート
一度でいいから履いてみたいな~
親戚の男の子のお下がり服ばっかり
ヨレヨレでシミや毛玉だらけで
クラスの子にも馬鹿にされて嫌だな~
ずっとずっと
女の子らしい恰好に憧れていました
だけど
「スカートが欲しい」
そんなことを言ったら母に怒られる
その憧れは心に秘めたままでした
小学2年生の時
お家に風呂敷があるのを見つけて
あ!っと思いついた私
こういう紫地に白いぼかしが入ったもの
もっとぺらっぺらのやつです
何枚か繋ぎ合わせて
ウエストにゴムを入れてギャザーを寄せて
Aラインのシルエットを作り
ちくちく手縫いで何日もかけて
スカートを作りました
ボロくて
くったりした『風呂敷スカート』
薄い生地が足元で頼りなげに揺れる
なんとも貧弱でみすぼらしいスカート
とても外に着ていくことができるような
代物ではありませんでしたが
それでも私にとっては
初めての憧れのスカート
すっごく嬉しかったのを覚えています
母がいない時に
ドキドキしながらこっそり穿いて
スカートの裾が足に触れる初めての感触に
嬉しさがこらえきれずにんまり
髪の毛を下ろして
鏡の前でくるくる回って
髪とスカートが
ふわふわ宙に浮くのを感じながら
気分だけはプリンセス
憧れのお姫様ごっこをしていました
風呂敷を穿いたお姫様なんていませんね
そんな、ささやかな私の楽しみでしたが…
こういう事に目ざとい実母に
数日であっという間にバレてしまいました
学校から帰ると
汚いものを触るように指さして
実母:
「机の中に押し込まれていたこれ何なの?
こんなボロ切れで汚いスカート作って
お母さんの言いつけまで破って
本当に恥ずかしい子ね!」
当時の彼氏と一緒になって
私の大切なスカートをせせら笑う実母
「なんだこれ、ダッセー
自分で作ったのか?」と笑う彼氏
どんな思いで作った分からないくせに
どんな思いで穿いたか分からないくせに
触らないで!笑わないで!馬鹿にしないで!
私の初めてのスカートなのに!
そう思いながらぐっと涙を堪える表情が
生意気に見えたのでしょうか
実母:
「親の言う事がきけない子はこうだよ!」
何度もTVリモコンで殴られました
そして
実母:
「こんな悲惨な布切れみっともない」
「ゴミ袋に捨てましょう~あははは」
彼氏と一緒になって
私のスカートを捨てるふりをして
ふざけ始める実母
「お願いだから捨てないで!」
「誰もいないところでしか着ない
だから捨てないで!」
「捨てないで!お願い
お母さん、お願い・・・」
顔をぐじゃぐじゃにして
わんわん泣きながら
ボロ布を捨てないでとお願いする様子が
大人から見るとおかしくてたまらないのか
母と彼氏は
スカートをゴミ袋に捨てる真似をしては
何度もゲラゲラ笑ってしました
結局
私が何日もかけて作った風呂敷スカートは
最後には生ごみと一緒に捨てられてしまい
しかも
その後、大人になるまで
「この子ボロ風呂敷でスカートなんて作って
お姫様ごっこでもしてたのかしらぁ~
本当に貧乏臭くてウケるでしょ~」
周りに言いふらされました(涙)
今でも胸がチクチクする
ちょっぴり悲しいスカートの思い出
もし将来子供ができたら
どんなガラクタでも
大人の勝手で捨てたりしたくないな
って思います
余談ですが
我が家にあった風呂敷
使い古しっていうのもあるけれど
妙に薄かったんですよね
向こうが透けるくらいふわふわ
しかし
大人になって
銀座三越で見かけた風呂敷
ずっっっっっごい
しっかりした生地で
透けていなかった
え…風呂敷って透けてないの?
透けてるのがデフォだと思ってた
都会と田舎では
風呂敷でさえ格差があるのかーー!
と
軽くショックを受けたのでございました(笑)
お気に入りのパーカー
しっかり素材のバックフリル
Aラインは太ももを細く見せてくれて◎
しっかりあたたかリブで
細見えするスカート
クーポンで680円
お安いのに実力派です