●仮設住宅家庭菜園の復興支援 恵向仮設住宅に苗を届ける
[2012]平成24年5月20日
福島県本宮市恵向公園応急仮設住宅に野菜苗を届けてきました。
建物はしゃれたログハウス風の仮設住宅になっていて、処々に枕木で作った一坪ガーデンがあり、周りの人たちが、花を植えたり野菜を植えたり楽しんでいます。
一坪ガーデンは山砂のため油粕などを施肥して野菜を作っています。
驚いたのは、トロロ(自然薯)を作っていること、雨どいを横にして種球を植え付け、すでにツルが伸びだしています。
イシイさんは、浪江町ではブロッコリーの契約栽培を春1町歩~秋3町歩も作っていた農家です。
契約先の会社から苗を支給されて、ブロッコリーに仕上げて会社に納めるため、市場に出すよりは売り上げが安定していました。
ただブロッコリー1個50~60円の値段なので利幅は極わずか、台風や大雨などによる被害を最小限におさえないと赤字に転落する過酷な契約です。
仮設住宅では一人住まいです、他の家族は新潟など他県にバラバラに避難せざるを得ない状態です。
仮設での一人暮らしは「つまらない」。
農家としての経験を生かして猪苗代町のブルーベリー園で農作業の手伝いをしています。
また仮設住宅から近くの畑二畝を借りて耕しています。
ジャガイモ、なす、白菜、ホウレンソウ、タマネギ、自然薯など。
訪れたときにはチンゲンサイの植え替えをしていました。
農家の人が畑や田んぼで、元の農業を始められる日が来るのでしょうか。
放射能に汚染された浪江町には30年は帰れない、汚染された畑やたんぼは除洗できるものではない、希望が見えない・・・。