つまり、みえない世界に意識が向いている時代ということなのかもしれません。
２０世紀、わたしたちは物質をつくることを一生懸命がんばってきました。
なかったものを生み出し、生活は便利になりました。
洗濯機、冷蔵庫、テレビ、CD、パソコン......
わたしたちは、モノをつくるたびに、しあわせを手に入れてきました。
でも、モノはもう飽和状態になっているのかもしれません。
生み出されるものも、インターネットだったり、FacebookのようなSNSだったり、
目に見えないサービスへとシフトしています。
わたしたちは今、みえないものを必要としている時代を生きているような感じです。
ですが、物質が全部不要かといえばそうではなくて、やっぱり、洗濯機も、冷蔵庫もテレビも必要で、
そこに、目に見えないサービスというものがあらわれてきただけです。
元からあるものを否定するのではなく、新しいモノサシが登場した、といっていいのかもしれません。
今わたしたちが生きている社会にも、同じような現象が起きています。
目に見えるものだけを追い求め、それに対処するだけだった時代から、
目に見えないものにも意識を向ける時代へと変わっているようです。
例えば、すこし前の時代のビジネスでは、
目標に対して、アクションプランがあって、それをToDoリストで表すことができて、
それをひとつずつこなせば目標を達成できる、という流れでした。
でも今は、１つ目のリストと３つ目のリストは同時には実現しないから、
それを調整する別のプランが必要、というように、
行間を読むというか、全体を見通す考えも必要になってきているように感じます。
今までよりずっと早いペースでビジョンが実現するというように時代が変化してきたなかで、
そうした考えが必要になってきたのかもしれません。
わたしたちは、今までみえていなかったものに、意識を向ける必要が出てきたのでしょう。
実際、ビジネスでは、「目に見えないもの」に意識を向ける方が増えてきているように感じます。
ですが、残念ながら、目に見えるものと、目に見えないものとを、同時にみることはできません。
モノに意識を向けているとき、周りの空間は、目に入っていても、同時に意識をむけることはできませんし、
オーラをみているとき、その人の体や表情を同時にみることはできません。
目に見えるもの、現実的なものは、左脳の領域でみていますし、
目に見えないもの、エネルギーなど、感覚で把握するものは、右脳の領域でみています。
同時に働かせることはできないのです。
ビジネスの現場にいる方のご相談をうかがっていると、
今は、「どちらか」の能力が極端に優れている人が増えているようです。
左脳的（現実的）な人が多い職場に、右脳的な人が少しずつ増えているような感じです。
モノが十分にそろった今、新しい価値観の導入が求められている結果かもしれません。
ですが、当然、両者は価値観が違うので、人間関係でつらいと感じる方も多いようです。
左脳的な人には、右脳的な発想をする人は「まどろっこしい」「どうでもいいことを気にする」とうつるようですし、
右脳的な感性で生きている人には、現実的なことばかりいう左脳的な方に対して
「認めてもらえない」「矛盾したことを押し付けてくる」と感じてしまうことがあるからです。
これは、男性と女性の間にもよくある感情かもしれませんね。
ある方のご相談をお聞きしていて、新しいモノサシのイメージがみえました。
新しい価値という、新しいモノサシです。
みえないものを計る、モノサシ。
そして今までの物質の世界にそれが新しい価値を運んでくれるというビジョンです。
そして、わたしたちが、今生きているこの時代には、
相手のモノサシにあわせるのではなく、相手のモノサシを理解する、
ということが必要なのだと。
つまり、現実的な、左脳的にToDoリストだけをみている上司がいたとしたら、
「認めてもらえない」と傷つくのではなく、
その人のモノサシで、自分の仕事を点検するということが必要なのです。
上司のモノサシにあわせて、あなたのモノサシを捨てる必要などないのです。
ただあなたの仕事に新しい価値の尺度を取り入れる、ということ。
あなたのモノサシを捨てる必要はないのです。
あなたのモノサシは、新しい価値のモノサシで、それも必ず必要なのです。
今はまだ、左脳的な人の意見だけでビジネスがまわっているようにみえたとしても、
あなたのその感性は新しい展開に必要で、あなたはその職場にいます。
違う、とあきらめたり傷ついたりせず、どうかあなたのモノサシに誇りを持ってください。
人の数だけモノサシはあります。
それは、どれかが正しくて、どれかが間違っている、ということではありません。
今は、新しいバランスを生み出そうとしている時代です。
目に見えるものだけに注目していた人が「直感」を活かす訓練をしながら、
両方の視点を交互に使い分けるように変化したり、
感覚的な方が、現実的な視点をとりいれたり、というようになっていくでしょう。
あなたがもし、右脳的な、感性を大切にする人だとしたら、
今現実的な、目に見えるものしか目に入らない人に傷ついているかもしれません。
でも、もうまもなく、調和の時がきます。
どちらかが正しいということではありません。
２１世紀はバランスの時代です。
感覚的な新しい価値を、現実的な物質の世界に取り入れる時代。
今わたしたちは、そんな時代を生きています。
だから今日は、あなたがもし、人とのやりとりに疲れていたとしたら、
その人のモノサシにあわせてみる、という体験もしてみましょう。
あなたのモノサシと、あの人のモノサシは同時に存在できる。
それは、あの人にあわせるのではなく、あの人の価値感をあなたの中に取り入れるということ。
それは、あなたの世界を大きくひろげる一歩にもなるのです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日もあなたにすてきなことが、たくさん起こります☆
感謝をこめて。
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